かぐや姫の物語のレビュー・感想・評価
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線1本で繊細なニュアンスを表現した珠玉のアニメーション
手描きでしか出せない繊細なニュアンスで描かれたアニメーションは、見ていて息が詰まるほどの凄みがあって、特に都にでるまでの描写は圧巻です。赤ん坊や小さな子どものほやほやとした感じが線1本で表現されていて、予告編にも使われた荒々しいタッチでかぐや姫が駆けるところなど、気持ちが伝わってくる“いい絵”のシーンがたくさんあります。
ひとりの女性の生涯を描いた物語も、いろいろな読み解き方ができます。例えば、最後にどんなことをしてもかぐや姫が月に連れていかれてしまうのは、人間は死から逃れることはできない、というふうにも読み取れるように思えました。
ただの竹取物語なのに、なぜこんなにも泣けるのでしょう? 誰もが知る...
ただの竹取物語なのに、なぜこんなにも泣けるのでしょう?
誰もが知るストーリーで結末も分かっている。
分かっているからこそ、切ないのでしょうか。
一つ一つ手描きで描かれた柔らかいタッチは心安らぎ、頬が緩む。
そんなタッチとは正反対の、姫という立場に違和感を感じ気持ちが溢れ爆発した、姫の力強い疾走は圧巻。
一つ一つの絵を切り離すと、ぐちゃっとした絵でなんなのかは分からないのに、ひとつの動画にしたときの荒れ狂って走る姿になる。
その疾走シーンのために、これまでの柔らかい絵があったのではないか?
一番好きなシーンです。
自分がかぐや姫になったことなんてないのに、姫の情緒、とても納得でき涙が溢れます。
『日本昔ばなし』の方が全然いい
かぐや姫の話が好きなんで、楽しみに観たけど、ガッカリ(苦笑)
30分あれば充分丁寧に描ける話なのに、調子に乗りすぎて2時間17分まで水増し(苦笑)
どんだけ伸ばしに伸ばしてもマックス1時間30分でしょ(笑)
面白ければ、いいけど…
イライラする、好みじゃない絵のタッチ…
イライラする、大袈裟で下手な演技…
何度も聴かされる、イライラする歌…
はよ終われ、はよ終われ、願いながら観てました(笑)
終わった瞬間、チョー嬉しかった(笑)
『おもひでぽろぽろ』と、この作品は、キライです(笑)
低評価👎️👎️👎️
イライラするんで2度と観たくない(笑)
合わなかったです。
60点ぐらい。
長けりゃいいってもんじゃない!!
『日本昔ばなし』の良さを再認識!!
1000年分の女の子の悲しみ 大胆な再構築
あまりのすごさに息が詰まった。
高貴な人との結婚しか女性の「幸せ」の選択肢がなかった時代の女の子たちの悲しみが詰まっていた。脚本は高畑勲と坂口理子の共作。高畑勲のビジョンに驚く。10年早かったのでは。
あんなに慈しんだ子を、だんだんと交換する商品として扱ってしまう翁。かぐや姫の本当の望みと向き合うことはない。媼は同じ女性として理解して心を寄せる。
前半の翁とおうなの子どもと暮らす喜びの演出がほんとにいい!宴席を飛び出す怒りの描写、桜の下でくるくると廻る姿、捨丸と自由に飛び廻る流れなど、心情の演出も胸に迫る。
すばらしい時間もあったけれどもう、ここには居たくない、居場所もない。月に帰り、まためぐりめぐっていつか自由に生きられるといいね。
Disneyが王子様と結婚してめでたしめでたしの物語を紡いできた中で、結婚を拒み月へ帰る(伝承では悲恋の扱い)物語が語られてきたことと、それを大胆に解釈したことのすごさを思った。
かぐや姫はナウシカみたいでもあり、ナウシカになれなかった私たちの姿でもあった。
絵的にどうなのかなと思ってたのですが、豊かな表情の表現にはびっくり...
絵的にどうなのかなと思ってたのですが、豊かな表情の表現にはびっくり。
映像は配色といい、動きといい、表現といい、すごかった。
時間をかけてこだわったわけだなぁと思った。
高畑勲ならではの儚さとその美しさ
この作品を見る前は正直期待してませんでした
絵も癖強いし、風立ちぬとの同時公開だし…
しかしこれは最高
物語というより作品として素晴らしいものでした
日本昔ばなしの
美しさ、辛さ
を表現するだけでなく
汚さ
これを、上手に作ってました
遺作になってしまったけれど
これは、これからもこの先も
歳を重ねても
たびたび鑑賞したい
月世界が何なのか?解釈によってこのアニメは変わる。それが良い
高畑勲監督も月世界に行っちゃった。
寂しくなったね。
色々な解釈が出来るのが良いと思う。
言うまでもなく、綺麗すぎる。カラーの水墨画の様だ。
最後に流れる音楽が、中南米系の音楽の様で、そのギャップが凄く良かった。耳の残る。
姫が教えてくれるのは
ずーっと食わず嫌いで観てなかった映画。でも観てよかった。
CMで見てたときに絵がラフすぎて、なんだかなぁと思っていたのだけど、観てみてわかった。
竹取物語だから絵がキレイすぎる方がきっと違和感がある。筆で書いたような絵が、優しい語り口が、この世界観にピッタリなんだって。
この映画を通して、かぐや姫は四季折々に変わっていく草木や生き物のいのちの輝きを教えてくれる。
私達が当たり前に過ごしている世界が、どんなに素晴らしいもので満ちあふれているか、例えば冬に草木が枯れてもまた春に花が咲くこと、もっと言えば冬の次にはまた春が来ること。
周りからすれば当たり前のことに、姫は気づいて心から喜ぶ。
姫と対象的に、人間の浅ましさが浮き彫りになってくる。
皆精一杯色んなこと(保身とか利益とか)を考えながら生きてるけど、ただ桜を見て喜べる人間になりたい、なんて天上人みたいな気持ちになっちゃう一本でした。
やっぱり何事も食わず嫌いは良くないね!
姫が、可愛くもなく、美しくもない。
かぐや姫というよりも、竹取物語を忠実に下敷きにした作品です。
姫が、ちっとも可愛くもなく美しくもないので、竹取物語ではたしか高貴な衆に求婚されるよな、ストーリーの都合だから仕方ないよな、と、自分に言い聞かせながら観ていました。
最後に出てくる「月の使い」が、思いっきり特定宗教じみていて、ドン引きしてしまいました。
美術という意味で、水墨画のような画像は、日本の文化を強く主張しており、悪くなかったと思います。
なので、美術鑑賞という意味において、なんとか★★点程度かな。
描写は素晴らしいけど・・
高畑監督の作品は、どの作品もすごく細部までこだわっているのが感じられる。そういう意味で、職人気質のある私は共感できるし、丁寧な仕事してるところはすごく尊敬できる。
ただ、作品単体として観た場合、あまり楽しめないことが多い。
この作品も同じ。
まぁ、「かぐや姫」という誰もが知ってる話が題材なので、ストーリーを楽しむ作品じゃない、ってのは観る前からわかってたことだけど。。
表現としては、筆で描いたようなやさしい絵柄は、最後まで穏やかな気持ちで観ることが出来た。あと、かぐや姫が服を脱ぎ捨てながら滑走するシーンは、やはり印象深い。記憶に残る。
小さい女の子なら共感できるのかしら??
近くに母親と座ってた4~5歳くらいの女の子が、最後号泣してたのがすごく印象に残ったので(笑)
もう1回観ようとは思わないけど、観る価値はある作品だなーとは思います。
【疾走感溢れる”日本昔話”】
絵柄とそぐわぬ、かぐや姫の疾走感が印象的だった作品。
姫が美しく成長していく姿。
姫の周囲の人々 捨丸、翁、媼(語りも。宮本信子さんは良いなあ。)
”職人” 高畑勲監督の独特の世界観を堪能した。
<2013年12月7日 劇場にて鑑賞>
日本代表SF
これぞ、日本が世界に誇るSFでしょう。
確かに「ロードオブザリング」とか「ナルニア国物語」とか、
昔話としてのスケールから映像も圧倒的ですが、
日本代表のオールドファンタジーを、
‘これでどうだ!’と世界に発信して欲しい。
実写じゃなくても、アニメだからこそ出来たSFであり、
日本で無理して実写取っちゃうと、
主演沢口靖子的な感じになっちゃうから止めときましょう。
海外に持ち出しても話の解釈次第でとんでもないことになりそうだし、
(ドラゴンボール的な危険性が)
「日本のお家芸=アニメ」しかもジブリという大看板であり、
誰も文句ないであろう。
一番刺さるのは自分たちより上の世代だろうなと思った。
最初から地井さんの声が聞こえたら、そら涙腺緩むでしょ。
他の俳優声優では、ダントツで宮本信子サイコーでした。
高畑淳子も良かったですね。
伊集院光はその絵面がそのままでずるい。笑える。
改めて思ったのが、
月は地球とは真逆の世界、つまりは命の無い世界で、
月からの迎え=死を意味してるんだと。
これは制作側の解釈なのかも知れないが、
竹取物語の中でも、
月からの使者の容姿は如来の様、との記述もあり完全に仏教の世界。
だから最後は、生き別れと解釈して泣きました。
2度とこんな作品には出逢えない。
ついに最後の最後まで、観ている観客に追いつかせることはなかった。誰も追いつけなかった。高畑勲が見ていた景色を眺めていられたのは、宮崎駿だけなのかもしれない。
はじめて観たのは公開して間もなく。誰もが思っただろう。「観たことのないものを観た。」と。そして、「もう2度とこんな作品に出逢えることはないだろう。」と。
制作秘話なんてものを聞かずとも、「色んな意味でやべぇ」と思ったが、色々聞くと想像以上にやばかった。すべて手書き。色の付け方も、線の動かし方も、劇画枚数も、制作時間も、すべてがやべぇ。
高畑勲の飽くなきアニメへの想いを具現化した作品。もう2度とこんな作品は現れない。かくいうぼくも、この作品の凄さは全くもって分からない。
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