劇場公開日 2013年7月20日

「不自然。」風立ちぬ kbkckさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5不自然。

2014年7月21日
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鑑賞方法:DVD/BD

知的

ジブリにしてはターゲットが狭い大人のアニメだと思う。だからこそ賛否両論が必ずあるだろう。ストーリーは悪くない。こういう作品をアニメ映画として観たい人はきっと沢山いるだろう。アニメだからこそ出来る描写も多々あったから。

でも、

他の人はあまり触れてなくてビックリだったが、効果音が気になって気になって。

飛行機のエンジン音、誰もおかしいと思わなかったのかな。ホラー映画みたいな、アルトボイスが最初から変で不自然で、気持ち悪くて。
調べたらやはり効果音すべてが人間の声だという。 こだわりだったんだとか。。。
正直、私にはものすごく不自然で、「実は」とか前ふりなくても、分かりますよ、声でしょ完全に。って感じで、変なこだわりはやめてほしいと思った。

効果音って大切なんですよ。きれいな絵には特に。これまでのジブリ作品なんか、雨の音とか何気ない自然音が美しい画と見事にマッチして、まるで窓の外の風景のように感じられたものだ。せっかく細部までこだわって美しく飛行機を描いたのだから、エンジン音やプロペラ音を本物の音であててほしかった。うんと迫力が出たはずなのに、何で口真似なんだよ。嘘臭い。

主人公の声の不自然さは慣れるんです。そういう声なんだと思えて来るから(それでもどうかと思うが)。でもね、飛行機の音にあれはないです。ひどい。ずっこけるというより異様。気になって無理。

男のロマンと葛藤を描く今回の要が「飛行機」なんだから、本物の音で画にリアリティー持たせて、堀越の夢に観客が少しでもロマンを感じさせるような演出にしてほしかった。 ストーリーも画もいいのに、不自然な効果音に入っていけなかった。

kbkck