劇場公開日 2013年2月16日

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「家族になりに」チチを撮りに 近大さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0家族になりに

2016年3月6日
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鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

悲しい

幸せ

死の床にある離婚した父の顔を写真に撮ってくるよう母に頼まれた姉妹。父のいる田舎町に向かうが、父がすでに他界した事を知らされ…。

尺は74分、渡辺真起子、滝藤賢一らが出演しているもののキャストもスタッフもほぼ無名、自主製作のようなインディーズ作品ながら、2013年の映画賞で高い評価を獲得。
どの映画サイトのあらすじを見ても“修羅場が待ち受けていた…”なんて説明されており、題材からも勝手に重苦しい話と思い込んでしまったが、これが、じんわり心に染み入る愛すべき小品!

「お葬式」と「海街diary」を彷彿もさせる。
姉妹が父の葬式に出る。
そこで腹違いの弟に会ったり、うろ覚えだった父の姿を知る。
たかだか74分の尺に様々な感情も詰め込まれる。

ちょっと仲が悪かった姉妹。
父の死を通じて、日頃言えなかった本音をぶつけ合う。
一見無責任にも思える母。
母が娘たちへ、娘たちが母へ、気遣う思いやる気持ちは面と向かってじゃないけどちゃんと伝わっていた。
自分たちを捨てた父。そんな父を娘たちは…。

妹のマグロ好き、姉の吸う煙草の銘柄、離婚の際慰謝料なんか要らない!と啖呵切った母…。
これらちょっとした伏線が繋がる。
やっぱ家族、似た者同士。

姉妹役の若い二人の女優が自然体の好演。
母・渡辺真起子が巧演。
腹違いの弟役の男の子が健気で愛らしい。

自主映画を作り続け、本作でデビューを飾った中野量太監督。
気になる監督に要チェック!

近大