劇場公開日 2013年5月11日

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フッテージ : 特集

2013年4月30日更新

“原点回帰”が、いま“最も新しい”──
停滞するホラー・シーンに“本当の恐怖”が活を入れる!

「エミリー・ローズ」の監督と「パラノーマル・アクティビティ」の製作者が、ホラーを避け続けてきたイーサン・ホークを主演に据えて全米大ヒットを決めた「フッテージ」が、5月11日にいよいよ日本公開。8ミリフィルムが写し出す呪いをテーマに、一流の製作陣と俳優が“原点回帰”を果たした本格ホラーの見どころに迫る。

全米公開時は、公開初日ランキングでNo.1を達成!
全米公開時は、公開初日ランキングでNo.1を達成!

■モキュメンタリー系ホラーの次はコレだ!
 “旬”の要素を取り込んだ“原点回帰”ホラーが全米を席巻!

8ミリフィルムの呪いに捕われた作家の運命を描く
8ミリフィルムの呪いに捕われた作家の運命を描く
路地裏に放置された謎の“フッテージ”
路地裏に放置された謎の“フッテージ”

昨年10月の全米公開時には、週末興収ランキングで「96時間 リベンジ」「アルゴ」に次いで初登場3位を記録、初日だけの数字では単独トップという快挙を成し遂げた「フッテージ」。

「本当に恐い、真の恐怖映画だ」(シカゴ・サン・タイムズ紙)、「鋭いタッチで描かれた〈猟奇殺人〉と〈呪われた家〉ジャンルの融合作」(ハリウッド・リポーター紙)など、こぞって絶賛を受けた同作は、「パラノーマル・アクティビティ」で何度目かのブームを巻き起こした“モキュメンタリー系ホラー”とはまったく趣を異にし、また「ソウ」シリーズが開花させた“シチュエーション・スリラー”とも違う魅力を放つ、いわば“古典的”ともいえる作品だ。

これまでの“王道”とは違うトリッキーな要素が一気にブレイクすると、その反動で“原点回帰”が求められるのは、なにも映画に限った話ではない。だが、ただ単に元に戻るのではなく、ブームとなった“旬”の要素を踏まえた上での王道の再構築、原点でありながら、さらなる進化を果たしたものが生まれるのだ。

「フッテージ」は、呪われた家に取り込まれる家族を描きながらも、8ミリフィルムに焼き込まれた“一家の惨殺現場”という(モキュメンタリーでお馴染みの)記録映像を重要なアイテムとして登場させる本格ホラー。早くも続編製作にゴーサインが出たのも納得の、“本当の恐怖”をたたえる注目作なのだ。


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一流の製作陣が演出する“本当の恐怖”
一流の製作陣が演出する“本当の恐怖”

“旬の要素を取り込んだ王道作品”なのは、製作陣の顔ぶれを見れば納得だ。

監督・脚本を務めるスコット・デリクソンは、「エミリー・ローズ」や「地球が静止する日」などで映画ファンをうならせてきた、いわば王道的な映画製作の匠。そこに「パラノーマル・アクティビティ」「インシディアス」など最新ホラーの立役者、ジェイソン・ブラムがプロデューサーとして参加し、“王道なのに新しい”作品テイストを生み出したのだ。


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まがまがしい雰囲気にはJホラーの影響も
まがまがしい雰囲気にはJホラーの影響も

「共同脚本家のC・ロバート・カーギルが『リング』を見た晩の夢にヒントを得ている。強烈な悪夢だったので、彼は何年もそのアイディアを温め続けていた」と、デリクソン監督は「フッテージ」の創作の発端となっているのが、日本のホラー=Jホラーであると語っている。

善良な人間が呪いに取り込まれていくというジメジメとした肌感覚は、Jホラーの真骨頂。独特のまがまがしさを、見る者がおぞましいと感じるのも当然だ。


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ホラーを避けてきたE・ホークが熱演!
ホラーを避けてきたE・ホークが熱演!

ノンフィクション作家として呪われた家の秘密に迫ろうとする主人公エリソンを演じるのは、「トレーニング デイ」でアカデミー賞ノミネート経験も持つ実力派イーサン・ホーク。

長年ホラー映画のオファーを断り続けてきた彼に、スコット・デリクソン監督、プロデューサーのジェイソン・ブラムの両者が熱烈なオファーを展開。当初は出演に消極的だったホークだが、デリクソン監督が恐怖演出のサンプルとして編集した、スタンリー・キューブリック監督の「シャイニング」の一場面を見てついに出演を承諾した。

数々の傑作に出演してきた演技派の名に恥じない、迫真の“恐怖”演技が見ものだ。


■いったい誰が、何のために──
 8ミリフィルム=フッテージが浮かび上がらせる一家惨殺現場の真実とは!?

妻と子どもたちと越してきたエリソンだが……
妻と子どもたちと越してきたエリソンだが……

ベストセラー作家の仲間入りをしながら、近年は鳴かず飛ばずのエリソン(イーサン・ホーク)は、スランプを打開するために、ある一軒家へと越してくる。妻と2人の子どもとやってきたその家は、数年前に“一家首吊り殺人事件”が起こった、まさにその現場。迷宮入り事件の真実を新作で暴こうと、これまでの手がかりを整理していくエリソンは、屋根裏部屋で古ぼけた映写機と数本の8ミリフィルムを発見する。

“フッテージ”と書かれたそのフィルムを映写すると、映し出されたのは、その家で起こった首吊り殺人に加えて、溺死させられ、焼き殺され、ナイフで首をかき切られ、そして芝刈り機でひき殺された、年代も場所もバラバラな5つの家族の凄惨な姿だった……。いったい誰が、何のために撮影したものなのか。不安と恐怖におびえながらも、フッテージの背後にある真実に迫っていこうとするエリソン。映写機の光が映し出す、謎と呪い──エリソンと彼の家族に待ち受ける運命から目が離せない。


■“ホラー映画の匠”が語る──ドラマ性に回帰したからこそ新しい、「フッテージ」の魅力

ジョン・カーペンター監督研究のほか、SF、ホラー映画に関する著作で知られる映画文筆家・鷲巣義明氏が述べる「フッテージ」の魅力。ドラマ性、オーソドックスな恐怖演出に立ち返った同作の見どころとは?

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