リアル 完全なる首長竜の日

劇場公開日:

解説

第9回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞した乾緑郎の小説「完全なる首長竜の日」を、佐藤健&綾瀬はるか主演、黒沢清監督で映画化。浩市と淳美は幼なじみで恋人同士だったが、淳美は1年前に自殺未遂で昏睡状態に陥り、いまも眠り続けていた。浩市は淳美を目覚めさせるため、「センシング」という最新医療技術を使って淳美の意識の中へ入り込み、彼女がなぜ自殺を図ったのかを探る。センシング中に出会った淳美は、浩市に「首長竜の絵を探してきてほしい」と頼み、浩市はその絵を探しながら淳美との対話を続ける。しかし、センシングを繰り返すうちに、浩市は見覚えのない少年の幻覚を見るようになり……。

2013年製作/127分/G/日本
配給:東宝
劇場公開日:2013年6月1日

スタッフ・キャスト

監督
企画プロデュース
平野隆
エグゼクティブプロデューサー
田代秀樹
プロデューサー
下田淳行
共同プロデューサー
幾野明子
ラインプロデューサー
及川義幸
原作
乾緑郎
脚本
黒沢清
田中幸子
撮影
芦澤明子
照明
永田英則
美術
清水剛
装飾
石田満美
録音
渡辺真司
VE
鏡原圭吾
編集
佐藤崇
音楽
羽岡佳
音楽プロデューサー
桑波田景信
主題歌
Mr.Children
VFXスーパーバイザー
浅野秀二
スクリプター
松澤一美
助監督
吉村達矢
製作担当
馬場三輝
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(C)2013「リアル 完全なる首長竜の日」製作委員会

映画レビュー

3.0潜在意識でつながる二人。

2023年5月14日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

興奮

知的

心が通じ合った二人の愛は永遠、というのがメインテーマかな。深く心が通じ合った二人だからこそのセンシングの効果なのだろう。

最新技術により他人の意識の中に入り込むことができるという設定は人間の意識を可視化するというまさに映像クリエイターにとってそのイマジネーションを最大限に発揮できる設定であり、同様の設定ではターセム監督の「ザ・セル」が忘れられない。
かの作品はサイコパスの犯罪者の意識に入り込むという一種お化け屋敷要素の強いサイコスリラーだが、監督の独創的な映像センスと美術、衣装の格調の高さが相俟って一種のアート作品としても評価が高い。

そしてこの設定は観ている観客も同じくイマジネーションが搔き立てられて、鑑賞中これは実はこうではないか、ああではないかといろいろと落ちを想像してしまう。中盤のどんでん返しも誰もが考えた落ちの一つではなかっただろうか。

正直、あの中盤のどんでん返しが作品通して必要だったかは疑問。ただ、やはり人間の心に潜む不安やおそれを映像化するのに長けている黒沢監督だけに前半の恐怖描写は楽しませてもらった。結局主人公は自分の描いた絵におびえてたことになるけどね。

映像的には邦画独特の安っぽさもなく、センシングの機械の描写もSF好きの満足のゆくものだし、終盤の首長竜のCGもよくできてた。それだけに少々残念なのが主人公が車を運転するシーン。今どき景色のスクリーンを背後に映して撮る手法をやるんだと驚いた。あれはいまだに疑問。

原作未読だったので鑑賞中色々と自分なりの結末を想像しながら見れて楽しかった。ちなみに私が考えた結末はセンシングの時間が回数を重ねるごとに長くなってゆき、被験者にとってセンシングが現実になってしまい、戻ってこられなくなる。そして昏睡状態の恋人と同じ意識の中で永遠に二人は暮らしてゆくなんて、「トータルリコール」や「ミッション8ミニッツ」みたいな結末もありかなと思った。

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レント

3.5SF?ホラー?ファンタジー?

2023年3月21日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

退屈なのに引き込まれました(なに、それッ)
2013年。黒沢清監督。原作は乾緑郎(このミステリーがすごい大賞受賞作)

まぁ一番の弱点はSFだとしたら、意識が入れ変わることの、科学的根拠がないことかな?
科学の話が、古代白亜紀・ジュラ紀の首長竜の話になり、
はたまた子供時代を過ごした飛古根島での、トラウマ体験へと繋がる。

妻・綾瀬はるかの意識に侵入して、彼女と対話する夫の佐藤健。
(綾瀬は漫画家で創作に行き詰まって自殺未遂をして昏睡状態と言う設定です)
そのセンシング(意識の入れ替わり)の一時間で、綾瀬は健に、
「子供の頃私が書いて、あなたにあげた首長竜の絵を探して・・・)
と謎の言葉を残します。

首長竜って恐竜ではない・・・らしい。
(生息期間は2億5000前から、6600年前で、ここは恐竜とはリンクするが、)
後半で巨大な首長竜がCGで本当に現れて大騒動を起こす!?
私はここでかなり驚いた!!
「絵、じゃないの?」って。
その前にも、夫妻の住む部屋に、綾瀬の漫画のに登場する。
《ゾンビ》や、包帯を巻いて横たわる《ミイラ》
・・
摩訶不思議な世界観だ。
マンションのドアを開けると、いきなり
《水浸しになる部屋》もシュール。
健くんが足首まで、変なパンツスタイルなのは、足が濡れるせい?

後半で、昏睡しているのは実は○○○の方だった・・・
と、どんでん返しがあり、
健くんのトラウマは、いじめっ子の少年アタルの事故にある、と判明するのだ。

医療SF映画から、ホラーそしてファンタジー。
と、色々楽しめました(笑)
でもやや消化不良です。

でもヘルテコで忘れられない思い出の映画です。
綾瀬はるかと佐藤健が超売れっ子になる前の、おかしな映画。
黒沢監督も意外とお茶目ですね。

過去鑑賞

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共感した! 6件)
琥珀糖

0.5なんだこれ~~~~~~~

2023年2月15日
iPhoneアプリから投稿

ラストの「私が助けに行く!」と心理世界にダイブしてから金網に登ってコケたのを見た佐藤健が戻ってくるというのは好き

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共感した! 0件)
aaaaaaaa

5.0 黒沢清の映画で、こんなにビッグな二人を撮っていたとは知らなかった...

2022年1月24日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

 黒沢清の映画で、こんなにビッグな二人を撮っていたとは知らなかった。はるかさんは非現実的な存在だし、佐藤さんもそんな感じの人なので、ダブルでの展開がよかった。
 映像に滲み出してくる現実界の兆候は素晴らしい。
 オダギリジョー、染谷、小泉今日子他の脇役も素晴らしい。
 現実と虚構が相互浸透し始めるところの怖さは、黒沢ならでは。
 最初は、佐藤が現実の側にいて、逆転するという設定はさすが。しかし、はるかさんの表情が硬いので、リアルらしさは弱い。

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えみり