劇場公開日 2013年11月9日

「抜群に面白いが、誰もは楽しめない。」清須会議 加藤プリンさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0抜群に面白いが、誰もは楽しめない。

2014年2月3日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

知的

難しい

この映画は最高に面白い。

が、同時に、とても難しい。

三谷監督の言葉どおり、コメディではなく、喜劇。

まずこの違いがわからない人には敷居が高い。

(たとえば子供がこの映画を見ても、そう楽しめないと思われる)

今現在、日本映画界で

この「わりとちゃんとした時代劇」を、

この「無駄に豪華なキャスティング」で、

この「真っ当なつくりの映画」として撮れる映画監督

が果たして、三谷幸喜以外にいるだろうか。(しかも、原作執筆からである)

小劇場の劇作家から、ここまでのしあがって来た

三谷監督自身が、まさに木下藤吉郎なのだ。

この洒落がわからない人には、やっぱり楽しめないだろう。

この映画では、ちゃんと「人間」が描かれている。

人間こそがいちばんおもしろいのだと、今の三谷監督はそう思っているように感じた。

加藤プリン