劇場公開日 2012年9月8日

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ハーバー・クライシス 湾岸危機 Black & White Episode 1 : インタビュー

2012年9月3日更新
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マーク・チャオ 台湾の若手No.1をも驚かせたアクション大作の全貌

台湾映画史上初となる3.8億台湾ドル(約10億円)の製作費を投入し、新型爆弾による都市攻撃テロに立ち向う熱血刑事とチンピラの凸凹コンビの活躍を描くノンストップ・アクション大作「ハーバー・クライシス 湾岸危機 Black & White Episode 1」。9月8日に日本公開を迎える同作で、危険なアクションにもほぼノースタントで挑んだインション刑事役のマーク・チャオに聞いた。(構成・文/編集部)

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チャオは、「ハーバー・クライシス」の脚本を初めて読んだときの感想を「これ、どうやって撮るの!?(笑)」と思ったという。

同作は、09年に視聴率ナンバーワンに輝き、台湾エミー賞でチャオの最優秀主演男優賞を含む5部門を獲得した大ヒットドラマ「ブラック&ホワイト」の劇場版。F4のビック・チョウ演じるプレイボーイ刑事とチャオ扮する熱血刑事の活躍もアクション満載で描かれたが、TV版の3年前が舞台の劇場版はさらにスケールアップ。映画「モンガに散る」で、若手俳優の筆頭株に躍り出たチャオでさえも驚く内容だったのだ。

「まず車とヘリコプターのチェイスがあるでしょ、飛行機でアクションするでしょ。これは不可能だろうと。でもツァイ監督は、僕の期待を裏切らなかった。飛行機まで買ってきたから。やっぱりスゴイな、と思った」

とにかく矢継ぎ早のアクションがすごい。冒頭からカーチェイスとバンにしがみついての銃撃アクション、そして爆発、である。そのバンの屋根に橋の上から飛び降りるシーンは、19回も撮り直し。件の飛行機は、ハイジャックされ墜落の危機を迎えるなかで繰り広げられるクライマックス・シーンの撮影で使用された。

「危険なシーンは本当に多かった。デパートの8階から、僕と(コンビを組むチンピラのダーフー役の)ホアン・ボーさんがロープで降りるシーンもスタントなしでやったし。爆発のシーンでも危険なことがたくさんあった。面白い話があってね。ある爆発シーンを撮影したあと、ボーさんの顔に“なにかくっついているなあ……”と思って、よく見たら、木の破片が顔に刺さってた!(笑)。でも本人は全然気がついていなかった。そんな風に僕たちは毎日のようにケガをしたけど、すぐには気がつかなくて、1日の終わりにシャワーを浴びていると、身体に傷を見つけて、“あ、痛いぞ”って(笑)」

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数々のヒットドラマを生み出してきたTV界のヒットメーカーで、劇場映画の初メガホンをとったツァイ・ユエシュン監督とは、シリーズを通しての長い付き合い。それだけに、求められる内容も熟知していたのだろう、「週に5日、1日に6~8時間」という2カ月間のトレーニングを自ら申し出て、同作に臨んだ。「本当にアクションが多かったし、色々なことにチャレンジしたので、疲れがものすごくたまった(笑)」と監督への恨み節も漏らすが、「監督って、すごく面白い人。僕が思うに、監督は自分がアクションスターになりたいんじゃないかな。その夢を僕の身体で表現しているのかも」と笑う。そして、作品にかける“クレイジーな”情熱には「勝てない、無理(笑)」だとか。

「なにしろ、僕たち俳優を安心させるために、すべての爆発シーンを一度自分で試すんだから。爆発が近いとみんな不安になる。それを説得するために自分が近くで爆発を経験して、それから俳優に演じさせていた。それくらいひどい(笑)。それを見たら、やるしかない」

俳優陣が体当たりでハリウッドクラスのアクションに挑んだ「ハーバー・クライシス」だが、“Black & White”というサブタイトルにも込められた“相反する者同士の組み合わせ”の妙も面白い。それは、ひょんなことから行動を共にすることになるインション刑事と、お人好しのチンピラ、ダーフーの組み合わせだ。

「僕自身が面白いと思うのは、僕とホアン・ボーさんのコンビ。性格が全然違う2人がコンビとなって世界を救う、悪人を退治する。僕たちのぴったり息の合った演技を観てほしい」

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