にがい涙の大地から

劇場公開日:

解説

過去の戦争で遺棄された化学兵器に苦しめられる人々の姿を追ったドキュメンタリー。監督はインドネシアの元『慰安婦』を取材したドキュメンタリー映画「マルディエム 彼女の人生に起きたこと」の海南友子。遺棄兵器に関心の高い中国では、撮影中から監督に同行取材する新聞やテレビが殺到。完成後は、中国最大手のテレビ・中央電視台に監督本人が招聘されて、ゴールデンタイムの全国放送でこの映画に関する特集番組も放送された。

2004年製作/87分/日本
劇場公開日:2005年10月17日

ストーリー

リュウ・ミンが19歳の時、父親が、旧日本軍の遺棄した砲弾の事故にあった。手足が吹き飛び18日間苦しんで死んだ。父の死後、治療費は莫大な借金になり、家も全て売った彼女たちは、一生働いても消せない借金を背負ってしまった。李臣(59歳)は29歳の時、河の浚渫作業中に旧日本軍の毒ガスの事故にあった。毒ガスの入れ物に触った両手は水泡が沢山できて、ぶどうの房のように膨れ上がった。涙が止まらなくなり、手の指と指の間はくっついて水かきのようになった。体中から膿がでて、口や性器は腐ってひどい匂いがした。毒ガスの後遺症で極貧生活に転落した李臣一家は追いつめられて2回、自殺未遂をはかっている。2003年8月には、中国東北部のチチハル市で、新たな遺棄毒ガス兵器の事故が起きた。1名が死亡、子供を含む43名が深刻な後遺症を負った。戦争が終わって60年。中国の大地には今も、日本が棄ててきた兵器が人知れず眠っている。

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スタッフ・キャスト

監督
撮影
海南友子
編集
海南友子
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