天下あやつり組

劇場公開日:

解説

南条範夫『あやつり組由来記』の映画化。「刺客屋敷」の吉田哲郎と、梅谷卓司が脚色し、「薔薇大名」の池広一夫が監督した。撮影したのも「薔薇大名」の本田平三。

1961年製作/80分/日本
配給:大映
劇場公開日:1961年3月15日

ストーリー

貧乏旗本望月久蔵は大変なガッチリ屋で、財政再建のため長女に町家より入婿を迎え、その持参金と生活補助をアテにして、長男弥太郎と次男安次郎を勘当した。そこで弥太郎は金で、安次郎は力で天下をとることをちかいあった。折も折、幕府は一千万両の赤字を江戸十人衆に穴埋めさせようとしていたが、これを百万両の賄賂でとり止めさせて見せると、弥太郎は言い切った。その男っぷりにまず越後屋お妙が惚れ込んで、買収業人形屋を開業した弥太郎のところへ、女中として押しかけて来た。弥太郎は綿密に調べた幕府の人物系統表をもとにして、その下っぱ役人から切りくずしにかかり、だんだんと上役に食い込んでいった。同じ頃、安次郎は汚職暴露専門のゆすり屋緋緘し組を開業、弥太郎と正面からぶつかることになる。一方久蔵は入婿の定宗が左前になったため大当てはずれ。今度は次女千恵を美女コンクールに出して賞金百両をせしめようと算段をめぐらしている。ところが当日、予想を裏切って一等になったのはお妙であった。そして審査員買収の八百長をタネにゆすり上げているのは安次郎。妹を親父の食いものにさせないため、千恵を落選させていい気になっている弥太郎のところへは、千恵が恋人の三太と復利計算の慰籍料を請求にきた。二人は賞金で結婚するつもりだったのだ。弥太郎の買収工作もあと二人になった。一人は勘定奉行の井上備前守、あわせ買収成功というところで、安次郎が現われそれもオジャンになりかけたが、逆にそれを利用した弥太郎はまんまんと備前守を手中にした。残るは難物老中太田佐渡守だけになった。佐渡守は取立てを厳命し、安次郎に弥太郎を斬ることを命じた。一方弥太郎は美女コンテストで将軍の目にとまり今やその寵愛を一身に集めている千恵を動かしにかかっていた。そして弥太郎、安次郎二人の対決も意外や弥太郎の剣術の腕は強く、勝負のきまらないうちに、将軍を動かした干恵のため、運上金の取立ては中止になり、兄弟それぞれ円満な解決へと達したのだった。

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