待っていた象
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解説

久し振りで松山英夫が自ら原案企画し、「狙われた女」「幽霊曉に死す」の小国英雄が脚色した柳家金語楼、横山エンタツの喜劇シリーズの一篇、主演は「花くらべ狸御殿」「幽霊列車」の柳家金語楼、「びっくり五人男」の横山エンタツ、その他「白虎」「三つの真珠」「透明人間現わる」の喜多川千鶴、「野良犬(1949)」の志村喬、「幽霊列車」の大美輝子等出演。劇中に出演する大象は名古屋東山動物園の太郎、花子が特別出演。

ストーリー

金助と円太郎はある都会の動物園で太郎、花子という二頭の象のし育係で、象使いの名人でした。そのころ空襲が激しくなって、動物園のもう獣を殺さねばならぬようになった。金助と円太郎はわが子のように思っていた太郎花子をとても可哀そうで殺すことが出来なかった。二人は空襲警報のさわぎにまぎれて、象を連れ出しいろいろ苦労の旅の末、金助の女房おきみさんのそ開先の山の奥の実家にたどりついたが象をつれた二人はたちまち追出されてしまったので、仕方なく裏山で草や木で象の家を作ったが、お腹のへった象は二人のねている内にその家をペロリと食べてしまった。象の好きな村の子供達は親にかくれて象の食物を運んでくれたがそんなことではとても足りず円太郎は持っていた金を全部象の食物に使い果してしまった。そこで今度は金助が町の銀行に預けてある金を出すことを決心して町の銀行に出かけた所、そこでバッタリ動物園長に会ってしまいどうしても象を殺さなくてはいけないと知って、気狂いのようにわめきたてるので、狂人扱いされて病院に入れられてしまった。山の円太郎も動物園長や警官隊が山へ上って来るのを見て、最早これまでと象にねらいを定めて鉄砲の引金を引いたが、どうしたことか鉄砲は鳴らなかった。だが園長等が山へ山へ上って来たのは終戦になったので象を殺さなくても好いと知らせに来たのであった。鉄砲の弾を抜いたのは金助の義妹のテル子の機転であった。円太郎は太郎、花子を連れて再びなつかしい動物園へ帰って行った。一方金助は入院中に余り心配したため頭の毛はすっかり抜けてはげ頭になってしまい、女房のおきみさんさえすぐ金助だと気がつかぬ位、顔が変ってしまった。金助は女房にさえ忘れられる位だから、太郎、花子にも忘れられるだろうと動物園へ行く気になれなかった。金助の代りに雇われた象使いは、馴れないので象を怒らせてしまい大騒ぎになった時、見物人の中にうずくまって残っていた一人の男が、危い逃げろという人々の声と共に今にも踏みつぶされるかと思われた瞬間象の脚はその男の前でハタと止り、長い鼻を静かに持ち上げ、背中に乗せて嬉しそうであった。それは金助でした。金助は嬉し涙で、待っていてくれた象に親子のような対面をした。動物園は再び平和にもどり円太郎、金助は昔と同じ太郎、花子と共に動物園の名物として大変な人気者となった。そして円太郎は美しいテル子と象の取持つ縁で結婚することが出来た。...

スタッフ

監督
脚本
小国英雄
企画
松山英夫
撮影
川崎新太郎
美術
川村新
音楽
山田栄一
録音
福安雅春
照明
岡本健一

キャスト

作品データ

製作年 1949年
製作国 日本
配給 大映
上映時間 81分

提供:株式会社キネマ旬報社

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