右門捕物帖 謎の八十八夜

劇場公開日:

解説

マキノ映画本年度第一回作品で製作はマキノ真三。企画は「盤獄江戸へ行く」「佐平次捕物控・紫頭巾」の脚本を書いた八尋不二で、脚本は八尋不二と鏡二郎の協同である。演出は「暗黒街の天使」以来の並木鏡太郎でキャメラは「わが恋は燃えぬ」の杉山公平の担当。主演は「盤獄江戸へ行く」「白髪鬼」の嵐寛寿郎「佐平次捕物控・紫頭巾」の宮城千賀子でそれに「びっくり五人男」の古川緑波「白髪鬼」「花くらべ狸御殿」の渡辺篤「佐平次捕物控・紫頭巾」の澤村國太郎、富本民平らが出演する。

1949年製作/83分/日本
配給:新光映画
劇場公開日:1949年9月13日

ストーリー

むっつり右門久々の保養に京都への初のぼり、そこにも事件が! 敬四郎のめい志津香の許婚金三郎は、当時京の紙を一手に買占めるなぞの人物のため家産を失い、志津香とも破談になった。志津香は彼を救うため敬四郎に謎の人物と見当つけた平戸屋の逮捕を懇願した。平戸屋は当時料亭滝川に大尽遊びをしていたのだ。敬四郎は平戸屋の広大な伏見御殿にのりこむがパッタリ消息をたってしまう。志津香は右門に助力をこう。右門は知友板倉左丈の邸に招かれ彼に思慕を寄せる娘芳野の酌をうけた。ある夜、敬四郎は何んのためか何者かの手で首に短冊をくくりつけられた姿で、番屋の外で発見された。短冊には「手を引け八十八」と。一方金三郎は虎穴に入ろうと平戸屋の愛妾おえんに取入り伏見御殿の密室に入りこむが、平戸屋に見つかりろうに閉じ込められる。と、そのとき頭きんで面をつつんだ右門が伏見御殿を訪れた。迎える平戸屋に渡来物の物品をつきつけズバリ密貿易の犯人ときめつけた。あッと驚ろく平戸屋は自分は犯人ではないと本当の事をいおうとしたときグサッと背中に一本の矢。またしてもその矢になぞの八十八の文字。ハッと立上った右門、意外にもそれは志津香の変装であった。それっと平戸屋の輩下がせまる。そのときじっとこのてんまつを見守っていた樹上の覆面の男が救いのツブテ。右門だった。意外にも右門の頭脳はさしものなぞを快刀乱魔の如くたち切って、犯人を板倉左丈と指摘した。所司代は右門をほめたたえたが、右門はこの功を志津香にあたえてむっつりと「おれは京へ遊山に来ただけだ」とつぶやく。やがて江戸をさして街道をいく右門の傍に、美しい芳野の姿が見られ、彼らを見送る志津香、金三郎の一組にも久方振りの晴ればれしさが宿っていた。

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