東京無宿(1950)
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東京無宿(1950)

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解説

「女の顔」を脚色した井手俊郎の脚本、「妻と女記者」(新東宝作品)につぐ千葉泰樹が演出し、出演は「女の顔」の岡田英次、「歌の明星」(大映作品)「右門捕物帖 伊豆の旅日記」(新東宝作品)の轟夕起子、「暁の脱走」(新東宝作品)の若山セツ子らが主演するほか、薄田研二、山村聡が共演している。

ストーリー

新しい時代の風に吹きまくられて没落した五十嵐家では、父の克平は昔の生活がぬけ切れず、いまでも邸の茶室で風流なお茶をたてて余生を楽しんでいた。病弱な妹妙子は病床についたきり枕もあがらぬ有り様で、しかも長男の功は復員してきてからというものは職もなく、一家は売り食いでやっと生活をしているような有り様だった。しかし、その売り食い生活もそろそろ底をつき、功の大切なピアノさえ人手に渡ることになった。功は就職にあせり以前にめんどうを見てやった戦友の橋本が、リュウとした格好でいるのに銀座でバッタリ会い、橋本のクラブ連れて行かれ、結局彼の世話で怪しげなキャバレーに籍を置く事になった。キャバレーのマスター瀬川という男は、表向きはキャバレーだが、実は悪らつな高利貸しだった。功は、その金の取り立てに使われていたのである。功は金を取り立てる手段に、どんな卑屈な行為でもしてのけるような男になったが、妹の妙子が死んでからは、遺言どおり、ばあやのはまの田舎に父克平は世話になることになり、功は仕送りをかねて父のもとを訪ねる時は、まるで別人のような、以前の功にもどるのだった。ある時、功が田舎に帰るとき、偶然にも、金を取り立てたことのあるダンサーのよし子とばったり村の入り口で会ってしまった。そこでよし子は、今まで知らなかった別人のような善良な青年の功を発見した。何も知らぬ父克平は、その、よし子の姿を見て功の恋人と間違えてしまったため、二人とも同じ会社に勤めている同志だと言い訳をしてしまった。よし子は、実は村の小学校の小使いをしている、たった一人の身寄りの伯母を訪ねて来たのである。偶然にも二人とも村人には職業をいつわっていたのだ。克平もこのごろでは、やっと世情を理解できるようになり、克平らしく、小学校の習字の先生をするようになっていた。帰京後も、それを縁に功とよし子は、親密さを増し、二人はひそかに愛し合うようになった。功はよし子のためにも、現在の仕事を辞めて、人間らしく生きたいと思うようになっていった。お金のために、がんじがらめにされている瀬川の妾の千枝子は、いつも悪党ぶっていはいるが、良心にいつも苦しめられているお坊ちゃん育ちの功に好意をよせるようになった。それを感ずいた瀬川がしつこく千枝子に対するようになり、千枝子の功に対する好意はますます強く愛情さえも感じるようになった。瀬川の尻っぽを握っている昔の仲間、マニラのジムが瀬川の居所をかぎつけて、うるさくつけまとうようになった。身の危険を感じた瀬川は、ある夜ジムをつれ出して殺害してしまった。血迷った瀬川は、千枝子にも愛想つかしをされ、カッとなって千枝子にピストルをむけた。中に入った功と瀬川の格闘になり、二人は上になり上になりピストルを取り合った。その夜はクリスマスのパーティーでホールの周囲はすべてローソクの照明だったが、二人の争いで一本一本ローソクは倒されまったくの真暗になった時、ピストルが発射された。誤って瀬川に当たったのである。ぼう然とたつ功のもとへ、パーティーに招ばれていたよし子が、何も知らずに功のもとに飛び込んできた。今日を最後に、功はよし子のために生まれ変わると心に誓っていたのに……。殺人を犯した功に、千枝子は正当防衛であることを主張して、証人にたつとまで言い出した。若く美しいよし子のために千枝子は功への慕情をあきらめて、やさしく、警察に自首する前に田舎の父に会って来いと言って二人を出してやるのだった。...

スタッフ

演出
千葉泰樹
脚本
井手俊郎
撮影
玉井正夫
美術
松山崇
音楽
原六朗
録音
丸山国衛
照明
銀屋謙蔵

キャスト

作品データ

製作年 1950年
製作国 日本
上映時間 92分

提供:株式会社キネマ旬報社

DVD・ブルーレイ

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