こだまは呼んでいる

劇場公開日:

解説

棚田吾郎のオリジナルシナリオを「東洋の怪物 大怪獣バラン」の本多猪四郎が監督したローカル色豊かな明朗篇。撮影は芦田勇。

1959年製作/86分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1959年1月23日

ストーリー

山にかこまれたとある盆地を一台の古ぼけた小型バスが毎日お客さんを運んで走っている。沢をこえ峠をこえて、九十九折の狭い道を走るには熟練した車掌の誘導がものを言う。車掌は三好タマ子、明るく朗らかな村の理髪店の娘である。運転手の鍋山は村の籠屋に下宿している復員の男やもめ、ぶっきらぼうでよくタマ子をどなるが根は善良な男である。タマ子が村人に頼まれて買物をする町の店の一つ、平沢書店の息子健一はタマ子に好意をもっている。村の竜神様の祭がやって来た。竜神に扮した村の若い衆に噛まれた者は縁づくと言う。鍋山や東京の工場から帰郷していた京子が竜神に噛まれるのをタマ子は羨しく思った。突然驚くべき事が起った。この地方きって素封家である町の平沢書店がタマ子に結婚を申しこんだのである。いつの間にかタマ子を愛していた鍋山も驚いた。しかし両親に説得されて承諾したこの結婚はタマ子にとって少しも幸福ではなかった。息子にせがまれて許したものの健一の母親は身分違いのタマ子のすべてが気に入らず、辛く当った。平沢家に足入れしてから数日たった或る日、思わずタマ子の足はなつかしい村のわが家に向った。折しも村では怒って新しい車掌を途中で降してしまった鍋山が難所の峠で困っている。やがてタマ子の誘導でバスは動いた。しかし町に戻った彼女を待っていたものは平沢家の人々の冷い堪えがたい仕打ちであった。平沢家をとび出したタマ子の背後にやがて、なつかしい鍋山のバスのエンジンの響きが聞えて来た。

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