星は何でも知っている

劇場公開日:

解説

ロカビリー歌手の平尾昌章が、始めて主役として映画出演するもので、主題歌「星は何でも知っている」などを歌う歌謡映画小野田勇の原作を、小川英が脚色「お笑い三人組」の吉村廉が監督「知と愛の出発」の姫田真佐久が撮影した。平尾昌章をはじめ、丘野美子・岡田眞澄・菅井一郎・木戸新太郎(キドシン)などが出演している。

1958年製作/48分/日本
原題:The Stars Know Nothing
配給:日活
劇場公開日:1958年8月12日

ストーリー

天才少女作家嵯峨栞は不幸だった。美しい髪形、つぶらな瞳、彼女の美しいスタイルは、みんなマネージャー藤田の指図によるもので、彼女の自由になるものは何一つなかった。ある日のこと、栞は藤田の目をごまかし、平凡な少女に変装して街に出た。金を持たずに出てきたので、タクシー代が払えずに困っていると、見知らぬ男五郎が現れて、タクシー代を払ってくれた。栞は嫌がる五郎の後について、盛り場を遊び歩いた。それは天才少女ではなく、あどけない少女の姿だった。ジャズ喫茶でロカビリー歌手の平戸昌彦に会った。彼は彼女の幼馴染だった。そこに入って来たのは、五郎の勤める「週刊スクープ」のカメラマン富本だった。あとで、五郎は富本から彼女が嵯峨栞だときいて、地だんだ踏んでくやしがった。翌日、編集長におこられた五郎は、「嵯峨栞のすべて」という記事をとってみせるといってしまった。五郎は昌彦を使って、栞を江の島に誘いだした。砂浜に遊ぶ二人、青春を謳歌する栞の姿を、物陰から富本のカメラがねらっていた。気がとがめた五郎は、とうとう雑誌記者であることを白状した。絶望して走り去ろうとする栞を、五郎は激しく抱きすくめ、接吻した。そして、五郎は本当の愛情をしめすために、写真のフィルムを全部駄目にしてしまった。ところが翌日、「週刊スクープ」の誌上に、駄目になったはずの写真がデカデカとのった。栞の心は再び堅く閉ざされてしまった。女流文学賞の授賞式に、栞はフランスに旅行すると語った。傷心の五郎は思い出の江の島を一人悄然と歩いた。ところがそこで、問題の彼女の写真が、記念写真屋が撮ったものだと知った。写真屋の話から、その写真を藤田が買いとり、「週刊スクープ」に売ったこともわかった。五郎は、栞と藤田が飛立つ羽田飛行場にかけつけた。真相を知った栞は、藤田一人を機中に残して外に出てしまった。プロペラの轟音をきく、五郎と栞の顔は明るかった。

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