風流温泉日記

劇場公開日:

解説

観光地の温泉旅館の女中たちが覗いた浴客の種々相を描く風俗喜劇。「ロマンス祭」の須崎勝弥の脚本を、「続社長三代記」の松林宗恵が監督、「重役の椅子」の鈴木斌が撮影した。出演は「大番 (完結篇)」の加東大介、「若い獣」の団令子、「弥次喜多道中記」の小林桂樹、その他水野久美・仲代達矢・上原謙・環三千世・笹るみ子など。パースペクタ立体音響。

1958年製作/92分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1958年8月19日

ストーリー

ゆきのいる白浜の温泉旅館南海荘には、女中頭のよねをはじめ、とし、あさ、お蝶、それにハルの女中がいた。苦労人の支配人喜久蔵も、番頭の平太もみんないい人で、職場は明るく楽しかった。それにこの辺りの受持の警官古山は、まだ若いが親切で人がよく“風流さん”とみんなによばれていた。そのうちでもあさが一番熱をあげていた。商売柄いろいろなことが起った。オバサマと青年、社長とハィティーン令嬢の二組が大浴場で鉢合せした。オバサマと社長は御夫婦。どうなることかと心配していると、令嬢と青年は手をつないでさっさと出ていってしまった。一同呆然とするばかり。ホッとしたのも束の間、しっかり屋のとしが女中部屋で泣きだした。大学教授という初老の紳士桑原に、好意以上の気持をいだいていた。そしてへソクリを小切手と代えてやった。ところが桑原は小切手詐欺の常習犯だった。女中頭のよねには、昔奉公している時に旦那との間に出来た京子という娘があった。娘の結婚にも出席することが出来ず、せめて新婚旅行に自分の旅館へと、思ったがダメでそのしょげっぷりは、みるのも気の毒な位だった。ある晩、ゆきは廊下でお客からいたずらをされた。その男は、かつてゆきが新宿の赤線にいたころにとった客の一人だった。幸せな生活から、一瞬にして眼先が真暗になった。ところが、その男は指命手配中の強盗犯人だった。やっとのことで、ゆきは古山巡査のところへ連絡した。まんまと捕えられた沢井は、連行されようとして旅館の前で、ゆきを指さしその前歴をあばきたてた。ゆきはふらふらと旅館を出て、三段壁の断崖に立った。そんな彼女に古山は、部長試験に通れたのも彼女がいればこそというのだった。ゆきは古山の励しに今一度強く生きようと決心した。古山は巡査部長になって、和歌の浦に栄転していった。そこからの手紙に二人の将来のことが書かれてあった。なつかしい古山の声が、ゆきにはいつしか恋しい人の声となって、聞こえてくるようになった。

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