春高楼の花の宴

劇場公開日:

解説

小説新潮に連載された川口松太郎の『王女の琴』の映画化「鳴門秘帖(1957)」の衣笠貞之助が脚色監督した。脚色には相良準も加わり、撮影担当は「駐在所日記」の渡辺公夫。主演は「柳生武芸帳 双龍秘劔」の鶴田浩二、「東京の瞳」の山本富士子、「有楽町で逢いましょう」の小野道子。助演は芥川比呂志、滝沢修、上原謙、穂高のり子、南左斗子など。

1958年製作/111分/日本
原題:Symphoney of Love
劇場公開日:1958年1月29日

ストーリー

琴の筑紫会で天才をうたわれる光雄と、その家元白鳳の娘伊佐子は恋仲であったが、光雄はこの古い世界にたえられず、屡々家出し、その間に伊佐子は筑紫会の理事長鈴木彦兵衛と縁組した。だが彼女が結婚する直前、九州別府の演奏会に出席した光雄と伊佐子は、お互に深い愛情を確認しあうのだった。そして花嫁は、結婚式場から姿を消した。だが、二人の生活は、冷い世間の中であまりに苦しかった。場末の興行場では光雄の腕も伊佐子の才能も認められず、嘲笑と野次をあびるばかり、遂に鈴木彦兵衛の手引で、伊佐子は恥をしのんで筑紫会に復帰した。光雄は琴による一大シンフォニーを作曲していた。これが世に認められれば、晴れて二人は結ばれるはずだった。ところが再び琴の古い世界が、二人の再会をさえぎった。琴の世界を守るために家に帰らねばならぬ伊佐子、光雄は自分の恋が、出来上った曲の中だけに実ったのを感じて、大成功に沸き立つ会場から、一人淋しく去るのだった。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

3.0王女の琴

2019年10月4日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

原作は川口松太郎の「王女の琴」、衣笠貞之助監督の昭和33年の大映作品。
お琴の家元の一人娘(山本富士子)が結婚式当日、恋人の作曲家(鶴田浩二)と出奔してしまう。
二人は生活に困り始め、ストリップ劇場で琴を弾く始末。
手を差し伸べたのは結婚するはずだった後援会の理事長(上原謙)だった。
家元制度や女性の自立など今でも通用するテーマだ。

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