九時間の恐怖

劇場公開日:

解説

去る五月二十九日、静岡県安倍郡井川村に建設中の井川ダムで起った実話に基いて、「誘惑からの脱出」の島耕二と「妻こそわが命」の共同脚色者の一人、星川清司が共同で脚本を作成、島耕二が監督、「誘惑からの脱出」の高橋通夫が撮影したセミ・ドキュメンタリー作品。出演は浜口喜博、中江文男、星ひかるなど大映東京撮影所俳優部一四七名総出演のノン・スター・キャスト。この映画化にあたり静岡県警察本部、中部電力、間組などの現地機関の全面協力を得た。

1957年製作/81分/日本
配給:大映
劇場公開日:1957年8月20日

ストーリー

静岡県安倍郡井川村井川神社祭礼の日。井川ダム工事現場では、数日来の降雨と赤石山系の雪解水とで大井川の水嵩が増し濁流はげしく、仮排水路水門漏水状況を確め修理するために潜水夫岡本が潜水、一時間を経過したが浮上らず、何か事故の発生を察知したが、その状況を知るすべがない。午後一時--潜水夫の責任者伊藤は、現場事務所に異状を報告、潜水夫救援手配を依頼。堰堤事務所より本部事務所に急報。本部事務所では祭礼見物中の関係者を急拠集合し、県下各地に応援依頼を指令、救援班を編成。各地の潜水夫は、休日或は就業中の為、連絡は困難を極め、焦燥感深まる。三時--静岡中央署では潜水夫の発見時、道もない山間部へ如何に急速に送り込むかの討議を行う。結論的には米軍又は自衛隊のヘリコプターを依頼する事に決定。米軍基地は救援要請を承諾する。現場では依然正確に排気泡が水面に浮んでいる。駿府公園でのヘリコプター誘導着陸の手筈は、気流悪く地理不案内のため米軍出発遅れる。水温その他の関係で事故者の体は三時間以上危険との情報が入り一同憂慮する。五時--ヘリコプターの遅延の為、中央署では潜水夫一組を静岡--千頭の陸上輸送を決定、悪路を覚悟でジープ出発。佐野組、千頭に到着。直ちに井川へ。九時半、工事関係者、村民の見守る内に佐野組の徹が潜水開始。同四十分--静岡からの平山組も到着。引上準備のため三回潜水、二十分後に引上げの合図がある。同四十一分二本の生命鋼が引かれ、潜水帽が二つポッカリとうかび、救出成功、全山は歓声にゆらぐ。

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