青雲の鬼

劇場公開日:

解説

朝日新聞連載、山手樹一郎の原作を「忘却の花びら」の八住利雄が脚色し、「朱鞘罷り通る」の河野寿一が監督、「魔像(1956)」の坪井誠が撮影を担当する剣と恋の青春時代篇。主な出演者は「任侠清水港」の中村錦之助、「花まつり男道中」の長谷川裕見子、「若獅子大名・二部作」の星美智子、風見章子、「修羅時鳥」の月形龍之介、ほかに朝雲照代、三島雅夫、吉田義夫、渡辺篤など。

1957年製作/86分/日本
配給:東映
劇場公開日:1957年2月12日

ストーリー

青雲の志に燃え、江戸に向う遠州浜松の浪人、早水東吾。連れは盗賊の埋蔵金探索が商売の捨吉と、仲好しの両替商和泉屋の内儀お美乃を訪れて江戸へ戻る深川そば店の娘お袖。道中、夕暮れの街道で覆面の刺客に襲われた武家娘千鳥を救った東吾が、小田原宿で会う約束という娘の父の許に送り届けてみると、彼はすでに殺害されていた。奇怪な事件の内容を千鳥は語る--彼女の父松浦岩見守が御先手組頭を勤めていた頃千鳥の母は世を去る。組下与力石垣綱右衛門の娘萩江を岩見守は後添えとしたが、綱右衛門は部屋頭の天草屋と深いかかわり合いを持ち、加えて莫大な金を使い上司にへつらう天草屋は何時か絶大な権力を持ち悪事の限りを尽した上、萩江と通じ、そこで勘定奉行転職で江戸へ戻る岩見守を嫌い、刺客を放ったのだった--。暗殺者の顔を見たという用人半兵衛も何者かに惨殺された。千鳥に助力し天草屋打倒を決意した東吾。彼は以前、千鳥を襲った刺客に再度襲撃されるが危く逃れ、且つその正体を天草屋の部下、剣客桜井浪右衛門と知る。刺客の眼を逃れ一行は江戸入り。千鳥は、しつこく言寄る萩江の弟綱次郎を逃れ、お美乃の家に隠れる。だが天草屋はお美乃の夫九郎右衛門を人質に十万両を要求。お美乃の難儀に千鳥は単身、屋敷に戻り天草屋を討とうとしたが綱次郎に追われ絶体絶命。だが現われた東吾に救われる。自らの所業を悔いた萩江は自害。決戦を挑んだ東吾は十万両を渡すとみせて和泉屋の寮に赴き、桜井を倒した上、お美乃を手ごめにしようとした天草屋に迫る。捨吉も老中水野越前守の隠密杉山十三郎の正体を現わす。東吾は越前守が若い頃、腰元若江に生ませた子であった。彼の正剣に天草屋も倒れ、東吾は千鳥と、捨吉はお袖とここに結ばれた。

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