女子寮祭

劇場公開日:

解説

「逆光線」の学生作家岩橋邦枝が再び世に問う女子大生の生態“女子寮祭”の映画化。脚色は「哀愁の園」の若杉光夫、監督は「愛は降る星のかなたに」の斎藤武市、撮影は「川上哲治物語 背番号16」の藤岡粂信。主な出演者は「飢える魂」の轟夕起子、「哀愁の園」の渡辺美佐子、「愛は降る星のかなたに」の高田敏江、「最後の突撃」の安井昌二、三島耕、「孤独の人」の青山恭二、その他武藤章生、近藤宏、桂典子。新人群が総出渡している。

1957年製作/82分/日本
配給:日活
劇場公開日:1957年2月6日

ストーリー

大西雪枝は新しい寮監として旭ヶ丘女子大の白百合寮に赴任。放任主義に馴れた寮生達は大西が発案した寮規則--手紙の検査、門限の繰上げ、外泊厳禁に大騒ぎ。ボイコットを叫びたてるが大西の気構えは固い。が唯一人頑強に反抗する寮生篠崎ルミの名薄を調べた折、ルミこそ我が子と知り愕然とする。その時、放らつな日々を過すルミと違って小間物のアルバイトをしつつ学業にいそしむ島弘子が、夜間働きに出るため寮則を守れぬと陳情してきた。彼女にはS大生田村が恋人としてあり、共にアルバイトしつつ幸せを求めている。寮ではルミの先導で大西に対するイヤがらせが最高潮。ルミは優秀な頭脳を持っていたが恵まれぬ家庭に乱脈な生活、ヤクザ学生津田たちと夜更け迄遊び塀を越えて戻るのが常だった。こうした大西の心配をよそに、年中行事“女子寮祭”が近づく。大西は男子禁制を発表、また一騒ぎ巻起る。こうした間、真面目な弘子に引換え、ルミは麻雀賭博で警察に捕まり、大西のいたわりにも再び津田の許へ奔る。ルミを退校させようという学校側の態度から大西は何度もルミをかばうが、ルミは弘子の貯金まで持ちして競馬に費消、揚句の果てヨタ者磐若の鉄にまで借金する始末。やがて過労のため田村は喀血して倒れ、弘子も後を追うように病床に伏す。ルミを責める笠原教授。たまりかねた大西の「貴女は私の生んだ子です」との言葉にルミはハッとするがそのまま駈け去る。田村は皆に見とられて死去。一方、借金の代りにと鉄に連去られたルミは、体を要求する鉄を怒って刺殺してしまう。男子禁制も解かれた寮祭の当日、変り果てたルミは寮に戻った。彼女は大西をみつけるや、「お母さん!」の一言を残し、私服の待つ校門へと向っていた。

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