漫才提灯
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解説

渋谷天外が館直志のペンネームで書き下した、松竹新喜劇当り狂言の映画化である。天神祭に賑う大阪を背景に、貧しい提灯屋夫婦が幸福をつかむという人情時代喜劇。松村正温の脚本から「腰元行状記」の天野信が監督し「月夜の阿呆鳥」の武田千吉郎が撮影を担当した。主な出演者は「漫才長屋に春が来た」のミヤコ蝶々、南都雄二、秋田Aスケ、秋田Bスケ、「喧嘩鴛鴦」の小町瑠美子、大美輝子、「極楽大一座 アチャラカ大当り」の中村是好など。

ストーリー

江戸末期。天神祭で賑う大阪御旅所の雑沓をよそに、提灯屋弥吉とおすみ夫婦は、病母おしのの薬代三両を稼ごうと懸命。その頃、長屋の路地では高利貸山路屋幸兵衛が長屋の女房おしげとお光親子の借金のカタに布団を持ち去ろうとしていたが、憤慨した大工の竹公は、二両の金は俺が返すとタンカをきって喝采を浴びた。幸兵衛が弥吉の店に寄り、金もうけの御託を並べている処に佐助と勘太が祭の寄附集めに来た。だが佐助は寄附も出さない幸兵衛の悪口に怒って店を出るはずみに、大枚の寄附金が入った財布を落してしまう。これを見つけた幸兵衛は弥吉に内緒で分配しようと持ちかけたが、正直者の弥吉はキッパリ断って財布を手近な提灯に放り込み食膳に向う。そこに現われた近所の女房お富が見つけた提灯の財布を亭主の臍くりと勘違いしたおすみは、財布を紙屑でくるみ別の提灯に入れ替えた。財布を狙う幸兵衛は、自分が置き忘れた莨入れをおすみが入れた別の提灯を、店番をしていた弥吉の妹お近から三両で買い取る。一方、注文の提灯を取りに来た上総屋の主人は、財布をくるんだ紙屑を縁起でもないと芥箱に捨ててしまった。財布の紛失に気づいた佐助と勘太は、慌てて弥音の家に戻るが、お近から事情を聞き、弥吉共々幸兵衛の後を追う。一方、お近に事の次第を聞いたおすみは、これも慌てて上総屋を探しに出掛けた。こうして夫婦の留守中お近は財布の入った芥箱を、それとも知らず丁稚の三太に川端へ捨てに行かせる。幸兵衛に追いついた弥吉らは、提灯の中味が莨入れと知って二度ビックリ。話変って、おすみと上総屋の話を立ち聞いた幸兵衛は又もや先廻りして三太から芥箱の中味を二両で買う。だが肝心の財布は利溌な三太が拾っておいたと知り弥吉らは大安心。お近の提案で、おしのの薬代は幸兵衛の提灯代でおしげ親子の借金は芥箱代で、払うこととなり、弥吉夫婦の問題も目出度く解決した。...

スタッフ

監督
脚色
松村正温
原作
舘直志
企画
辻久一
製作
武田一義
撮影
武田千吉郎
美術
菊地修平
音楽
高橋半
録音
林土太郎
照明
島崎一二

キャスト

作品データ

製作年 1956年
製作国 日本
上映時間 42分

提供:株式会社キネマ旬報社

DVD・ブルーレイ

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