劇場公開日 1956年5月3日

「単純な話なのに最高のサスペンスを生む」妻の心 松井の天井直撃ホームランさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0単純な話なのに最高のサスペンスを生む

2015年4月9日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

単純

家業の薬屋の仕事を継いだ次男坊夫婦。経営が苦しい事から、やむなく店舗の庭を改築して喫茶店経営を考える。
長女は嫁に行き、母は喫茶店に反対している。
するとそこに、東京の長男一家が転がり込んで来る。

それだけの話。

それだけの話なのに、何故にこれほどまでに最高のサスペンスが生まれるのだろうか。
しかも妻の高峰秀子の友人(杉葉子)の兄として、三船敏郎が最高の大スターのオーラを発散させながら登場するのだから。
スクリーンを見つめながら「一体どうなるのだろう…」と、ハラハラしてしまった。

その為に、最後があまりにもあっさりと終わってしまうのには驚きを隠せないのだが、こんな単純な話が最高のサスペンスを生むとは、成瀬巳喜男の演出力には息を呑んだ。

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松井の天井直撃ホームラン