幸福を配達する娘

劇場公開日:

解説

講談倶楽部連載の源氏鶏太の小説“緑に匂う花”を「女人の館」の井手俊郎が脚色し、「千姫(1954)」の木村恵吾が監督する。撮影は「勝敗」の秋野友宏、音楽は「浮雲」の斎藤一郎の担当である。出演者は「螢の光」の若尾文子、菅原謙二、「恋の野球拳 こういう具合にしやしゃんせ」の船越英二、「怪猫逢魔が辻」の霧立のぼる、「馬賊芸者」の高松英郎、「さいざんす二刀流」の千秋実のほか、矢島ひろ子、菅井一郎など。

1955年製作/95分/日本
劇場公開日:1955年2月5日

ストーリー

北海道へ嫁いでいる長姉の伸子から蕗子の家へ手紙が来て、伸子の夫の同僚、技師三上良平が東京へ転勤することになったので、適当な下宿が見つかるまで家へ置いてくれるようにと頼んで来た。見たこともないこの青年を上野駅へ迎えに来て困っていた蕗子の前に、蕗子の写真を頼りに彼女を探し当てて現われた色の黒い背の高い男が良平であった。ある日曜日、蕗子は弟の四郎と発案して、父の誕生祝いをして兄姉達を家に呼ぼうと計画したが、長兄の家は家庭争議の最中、次兄夫婦は倦怠期、次姉の家は女房天下というわけで、それをまとめる蕗子の苦心は並大抵ではなかった。だが漸く誕生祝いをするまでにこぎつけた時、父は停年退職となり、退職金も出ないため蕗子は兄や姉たちから出し合ってもらうよう提議した。扨、蕗子の勤める泉興産は、強打者良平を擁する富士鉱業チームと野球試合をして、野沢投手の好投で五対四と泉興産の勝利に終った。野沢は蕗子に心を寄せていた。或る日曜日、蕗子の家は一家揃って伊豆にハイキングに行ったが、そこで彼等は良平の会社の同僚である渡瀬和子の一家に会った。二組の家族はそこで楽しい一日を過した。数日後良平に和子の家から正式な縁談の申し込みがあったが、良平はそれを断ってしまった。一方、蕗子も野沢から求婚され、はっきり断った。丁度その頃下宿の見つかった良平は、引きとめてもきかずに家を出て行ったが、ある日上京する長姉を迎えに上野駅へ来た蕗子の前に現われたのは彼であった。蕗子はここで突然良平から求婚され、明るい表情で承知するのだった。

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