春の渦巻

劇場公開日:

解説

『平凡』連載の小説を「若い人たち」(共同)の棚田吾郎と「お夏清十郎」の舟橋和郎が協力して脚色し、「荒城の月(1954)」の枝川弘が監督に当り、「馬賊芸者」の高橋通夫が撮影する。主なる出演者は「馬賊芸者」の京マチ子、「螢の光」の菅原謙二と船越英二、「近松物語」の南田洋子、「馬賊芸者」の志村喬、「兄さんの愛情」の三宅邦子、「新しき天」の山本富士子等。

1954年製作/91分/日本
劇場公開日:1954年12月29日

ストーリー

能楽の宝珠流家元の御曹子良吉は米国から帰った友人須山を羽田に迎えた時、飛行機から降りた亜矢子のコンパクトを拾った事から、二人は知合いとなった。彼女はパリで生れ、米国でバレーを学び、公演のため初めて故国の土をふんだ。能とバレーの共通点に興味を抱いた亜矢子は、次第に良吉に心をひかれたが、彼には婚約者五井昌子があった。京都の能楽五流大会を翌日にひかえ、亜矢子と良吉は琵琶湖に遊び、竹生島で雨にふりこめられ、止むなく小さな神社で一夜を明した。翌朝二人は会場にかけつけたが、二人に向けられた目は冷たかった。亜矢子との絶交を求める父俊堂に反対した良吉はついに破門を申渡される。昌子や智恵のひきとめも効なく、良吉は去って行った。亜矢子は鎌倉のアトリエにとじこもり、良吉と共に独立の決意を固めた。然し或日訪れた昌子の父泰造が何気なく取出したシガレットケースに、彼女の目は釘づけとなった。それには彼女のコンパクトと同じ凱旋門のデザインがあった。彼こそパリで幼い亜矢子と母をすてて日本に帰った父親だったのだ。一度は父を恨んだが、妹昌子のために、そして良吉を能の舞台に帰すために、亜矢子はあきらめようと決心する。年があけて良吉の襲名披露の日が来た。然しその席に良吉の求める亜矢子の姿は見えなかった。彼女はその日羽田から飛立うしたが、危く駆けつけた良吉の腕に抱かれた。

全文を読む(ネタバレを含む場合あり)

スタッフ・キャスト

全てのスタッフ・キャストを見る

映画レビュー

映画レビュー募集中!

この作品にレビューはまだ投稿されていません。
皆さまのレビューをお待ちしています。
みんなに感想を伝えましょう!

レビューを書く
関連DVD・ブルーレイ情報をもっと見る