殴り込み孫悟空

劇場公開日:

解説

大映の孫悟空物の第三作で、今回は人間界へ降された孫悟空を扱って、「恋慕笠」と同じコンビで、八尋不二の脚本を田坂勝彦が監督している。撮影は「阿波おどり狸合戦」の武田千吉郎。音楽は灰田晴彦の担当。出演者は「妻恋黒田節」の坂東好太郎、「チャッカリ夫人とウッカリ夫人」の灰田勝彦、中国の歌姫胡美芳、「舞妓物語(1954)」の峰幸子、「番町皿屋敷 お菊と播磨」の阿井三千子などである。

1954年製作/85分/日本
劇場公開日:1954年5月11日

ストーリー

天上界を暴れ廻った孫悟空も、観音様に取り押えられ、下界へ追放されることとなったが、人間界に一つの幸福をもたらす迄は天国へ帰れない。人間界に降された悟空は、ある歓楽境で、悪大名九虎王の手下独角たちに借金のかたとして引き立てられ行く美少女小青を、ある美男子の姿に化けて助けた。恩人たる悟空を小青は家へ招いたが、その美貌と快腕に魅せられて悟空と寝室を共にする気になった。ところが彼女のすすめでうっかり入浴した悟空は、術が解けて猿の顔に戻ってしまい、ほうほうの体で逃げ出してしまった。次に平凡な顔の男に化けた悟空は、路上で数多の子供を連れた若い男女王信と翠玉に逢った。孤児の為に保育堂を経営していた二人は、九虎王が妾宅を構えるために家を追い出されたのである。悟空は直ちに独角を追い払い、保育堂に平和を取り戻し、相思相愛の王信と翠玉を結びつけてやったが、翠玉の妹紅玉はこの間悟空に心惹かれて行った。悟空は九虎王が地獄の大魔王紅核児であると見破った。人間は誘惑にもろいから幸福になれないということを悟空に示すため、紅核児は先づ小青を誘惑して見せ、次で紅玉をも口説こうとする。一旦は自信を失った悟空も今や猛然紅核児と秘術を尽して闘ったが、ここにはじめて観音様よりの助けを得て紅核児を倒した。今天国に戻る許しを受けた悟空は、二度と紅玉に会うことを控え、尽きぬなごりを惜しみつつ天界へと上って行くのであった。残されて涙ながらに悟空をしのぶのは紅玉である。

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