春の若草

劇場公開日:

解説

「家族会議」の山ロ松三郎製作の春青メロドラマ。「沖縄健児隊」の沢村勉のオリジナル・シナリオから「処女雪」の原研吉が監督した。撮影は「朝霧(1953)」の森田俊保、音楽は「勢揃い 大江戸六人衆」の加藤光男。出演者は大船映画初出演の「花の生涯」の草苗光子、「蛮から社員」の三島耕、「家族会議」の月丘夢路、「青春三羽烏」の三橋達也などである。

1954年製作/106分/日本
配給:松竹
劇場公開日:1954年1月27日

ストーリー

黒田貞良の還暦祝賀柔道大会は、昔の教え子宗像士朗、丹羽省二始め多数の卒業生に囲まれ盛大に催された。が彼の愛弟子で最も将来を嘱望されていた野上直孝のみは、アキレス筋を切った失意から身を持ち崩し、消息を断っていた。黒田の娘梢は、高校の教師をしている丹羽に秘かな愛情を抱いていた。宗像の妹伸子も、積極的な態度で丹羽に近づいていたが、亡父のあとをついで商事会社の社長になった宗像は、事業の失策から多額の金を望月三平から借りている関係上、伸子を妻にという望月の要求に独断で承諾していた。その後、野上はふとした事から黒田や丹羽に助けられて更生を誓い、黒田の家から望月の会社に通うことになった。優しい梢の世話を受けて野上の心にはいつか梢に対して強い愛情が生れていったが、丹羽を通して彼の心を伝えられた梢は大きなショックを受けた。丹羽をこそ慕っていたのに--。茫然として家出した梢は沓掛にある母の墓前に倒れていたが、後を追って来た野上の必死の介抱に、いつか心を暖められていった。宗像は、丹羽と伸子の愛情を知り望月への義理との板ばさみに苦しい立場に追い込まれていたが、野上から望月が密輸入者であることを知らされ、伸子の幸福を守る決心をする。伸子の婚約披露宴の日、一室に篭った宗像は猟銃で己を射ち凡てを清算しようとした。ベッドに眠る兄の姿に伸子は初めて兄の苦悩を知り、望月との結婚で兄を救おうと決意するが、望月の正体を掴んだ丹羽と野上は、敢然望月一味と闘った。丹羽と野上の友情は伸子、梢を得て幸福の中に強く結ばれていった。

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