暴力市街

劇場公開日:

解説

「乙女の診察室」の沢村勉の実話にもとずいた脚本により「決闘五分前」の安達伸生が監督にあたった。撮影は「巣鴨の母」の伊佐山三郎。「現代処女」の三田隆、「怒れ三平」の三条美紀、「悲恋椿」の沢村晶子、この作品でデビューする新人八木沢敏、「愛の砂丘」の三津田健などが出演。

1953年製作/80分/日本
劇場公開日:1953年6月24日

ストーリー

古手新龍組、新興松風組と二組の暴力団の縄張争いに物情騒然たる大鳥市へ、近畿タイムス本社より敏腕村瀬記者が特派される。彼は到着早々旧友の矢島をみかけて声をかけるが、矢島こそ今や松風組の頭目玉野俊吉である。それとしらぬ村瀬は、突然拳銃のうちあいにまきこまれて唖然とする。折しも市営競輪が開かれ、場内警備の利権をめぐって暴力団両派の対立がはげしくなる。当初この利権にありついたのは松風組だが、三雲を頭目とする新龍組は虎視たんたんその奪取をねらう。間にあってうまい汁を吸おうとした悪徳市議浜辺は松風組に射殺される。互いの頭目をめざす両派の狙撃戦が頻発し、とばっちりで幼稚園児童の殺傷事件まで起るしまつ。警察は焦慮するが、後難をおそれて証人のなり手がないため、検挙はしてもキメ手がない。村瀬は終始玉野を追い、これをもとの無垢な矢島にかえそうと努力するが、相手はかえりみない。やむなく彼は玉野の情婦--三雲の経営するバア「ドミノ」の女給となってスパイする草場雅子をつかまえ、事件の証人となるように口説く。玉野の現状に苦痛をかんじている彼女は一たん動揺するものの、リンチがこわさにやはり村瀬の意にそわなかった。近畿タイムスの報道に恐怖をおぼえはじめた三雲らは上月支局長の娘典子を誘拐して支局の活動を封じようとするばかりか、スパイと知った雅子を囮に玉野を誘いだし、射殺しようとする。が、村瀬のはたらきでこれは未遂におわり、雅子も救いだされた。彼女の連絡で典子も両親の許にかえったが、一方二組のギャングの反目は来るところまで来て、夜の競輪場で大銃撃戦が起り、玉野は三雲を射殺、村瀬の急報でかけつけた警官隊に抵抗のすえ、逮捕される。今は必死に彼の改心をねがう雅子は玉野の腕にすがったまま、流れ弾のために息絶えた。

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