劇場公開日 1953年5月7日

もぐら横丁のレビュー・感想・評価

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3.0貧乏でも前向き!

2021年1月8日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 子どもが生まれ、借金取りからも逃げてきた夫婦。それでも周囲の人たちは優しい。若い妻の人当たりの良さもあるのだろうか、とにかくうらやましく思える夫婦。そんな芳枝はどら焼きが大好き。質屋への帰り、いっぱい買ってくる・・・ちなみに幼友達の野々宮(片桐)と行った映画は『七つの大罪』。

 もしかしたら暗い映画なのかとも思ってみたが、緒方の暗い顔とは正反対。そんな夫婦も引越のチャンス。もぐら横丁のワケあり物件で格安だったのに、大家とうまく連絡が取れてなくやむなく隣の伴(和田孝)と同居。土壇場の金策や大家とのやりとりが面白い。

 最後には芥川賞受賞のエピソード。あまり喜びも感じてないようだったが、これが尾崎一雄の人となりなのだろう。自分は貧乏が似合う!質屋に芥川賞の賞品でもある懐中時計を質入れするなんてのも洒落ている。

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kossy