銭形平次捕物控 地獄の門

劇場公開日:

解説

野村胡堂の十八番『錢形平次捕物控』の中の『地獄の門』から「治郎吉格子」の伊藤大輔が脚本を書き、「決闘鍵屋の辻」の森一生が監督に当たっている。撮影は「西遊記(1952)」の牧田行正。出演者の主なものは、「修羅城秘聞 双龍の巻」の長谷川一夫、「母山彦」の三浦光子と長谷川裕見子、「西遊記(1952)」の日高澄子と花菱アチャコ、「ある夜の出來事」の高杉早苗、「恋風五十三次」の河津清三郎などである。

1952年製作/93分/日本
劇場公開日:1952年5月29日

ストーリー

かつて独身時代の錢形平次をお靜と張り合った踊りの師匠香女菊が、「天」と名乗る正体不明の人物から家伝来の鍵を出せと脅迫されていると、平次の元へ相談に来た。そのうち仏師の宮園民部といかけ屋の直吉が何者かに殺され、調べてみると両人ともやはり家伝来の鍵で脅迫されていたことが分かった。この鍵というのが五個あって、その昔徳川家に亡ぼされた伊豆の最上一族が由比正雪のために提供した軍資金を手つかずのまま隠した秘庫を開く五つの合い鍵だという。平次は鍵を持っている民部の娘お吉と直吉の娘美保を保護したが、この他に浪人者の赤城右門、香具師の十一屋小三郎がそれぞれ鍵を持っているという。「天」は平次の留守にお靜を縛って美保とお吉をさらっていき、正雪の屋敷跡へ鍵を持ってこいというのだった。平次は香女菊も「天」の一味だと感づいて、彼女から渡された偽鍵は捨てて、八五郎と二人で正雪の屋敷跡へ赴いた。果たして、二人は落とし穴の底に落とされた。しかし平次はそこに抜け穴があるのを発見し、その奧に秘庫の扉があるのを見つけた。そこへ「天」の一味が現れた。彼らには分からないこの抜け穴を平次の慧眼で見つけ出させようという企みであった。香女菊が平次に渡した鍵は偽鍵ではなかった。彼女はそのために一味から毒を飲まされたが、瀕死の身でそれを持ってきた。「天」の一味と平次たちが乱闘になった時、浪人右門が現れて平次に味方し、捕方とともに「天」の一味を一網打尽にした。そして扉は開かれたが黄金はなく、骸骨武者十三体が音もなく崩れ落ちるばかりで、香女菊一人、淋しく息をひきとった。

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