黎明八月十五日

劇場公開日:

解説

製作は「醉いどれ歌手」のマキノ光雄、「拳銃地獄」の岡田寿之が企画し、「山びこ学校」の八木保太郎に西沢裕が協力して脚本を書き、「真説 石川五右衛門」の関川秀雄が監督している。撮影は「風雪二十年」の藤井静。出演者の主なものは「山びこ学校」の岡田英次、丹阿弥谷津子、「二つの花」の信欣三、「金の卵」の香川京子、「箱根風雲録」の岸旗江の他、三島雅夫、松本克平などである。

1952年製作/98分/日本
原題:August 15,1945,New Dawn For Japan
配給:東映
劇場公開日:1952年5月1日

ストーリー

昭和二十年七月、その頃の日本は、限りない戦争の災禍と横暴な軍閥の重圧の下に疲れきっていた。その中にあって抗しきれない波涛に身をもまれながら、尚一片の正義を求めんとして苦しむ青年記者の佐伯、いつか暗黒の命令に自分の思想を見失って行く作家吉田、冷酷な憲兵のため傷つけられた娘君子などの姿があった。山田二等兵は、軍隊を逃れ、その妻良子は非国民の妻の刻印をおされ、あくことを知らない憲兵隊の眼に追いつめられていた。山田はようやく家へたどりついたが、子供の年子は病気の床に横たわっていた。追いすがる子供をふり切ることの出来ない山田を憲兵は荒々しく引き立て、争いの果てに妻の目前で銃殺してしまうのだった。広島に原子爆弾が投下され、次に来るものは本土決戦といいふくめられ、人々はやせた手に竹槍をにぎりしめるのだった。しかし、やがて八月十五日がやって来て、日本敗戦の事実は人々の前に、明るみのなかに暴露された。虚脱されたような空ろな人々の眼。その眼には涙があった。しかし、戦いのすんだ焼跡には、無心な子供たちの明るい歌声がひびき、空には雲がゆるやかに流れていた。ようやく黎明はやって来て、街は廃虚のなかから静かに新しい息吹を通わせはじめていた。

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