南国太平記

劇場公開日:

解説

直木三十五の原作を、野上龍雄が脚色し、「ゆうれい小判」の秋元隆夫が監督した娯楽時代劇。「血太郎ひとり雲」の杉田正二が撮影した。

1960年製作/日本
配給:東映
劇場公開日:1960年2月16日

ストーリー

◇第一部・比叡の血煙り--幕末、薩摩藩主・島津斉興の側室お由羅は、斉興が洋学に耽る嫡男斉彬の前途を危ぶみ家督を譲ろうとしないのを幸い、わが子久光を世継ぎに立てようと図った。そのため、兵道家牧の呪法によって斉彬・寛之助親子の人命調伏を行った。寛之助は死んだ。島津藩士仙波小太郎は、寛之助のお守り役を勤めていた許嫁の綱手に、寛之助の臨終に牧の幻影を見たと知らされた。小太郎は牧の仕業にちがいないと思った。彼は、綱手をお由羅派の黒幕である調所笑左衛門の許に、妹の深雪をお由羅のもとに間者として入りこませた。一方お由羅は、斉彬をも奪おうと牧を比叡山に呼んだ。これを綱手に知らされた仙波父子は比叡に向った。厳重な囲みを破って牧の身辺に迫ったが、父八郎太は倒れ、小太郎も崖から転落した。 ◇第二部・薩摩の狼火--小太郎は比叡山中のとある草庵で、綱手と深雪の看病で深傷をいやしていた。島津藩士の休之助らは、お由羅の腹臣将曹に呼びよせられて江戸屋敷へ向う調所の行列から手文庫を奪った。将曹と調所が共謀して、禁制の品を密貿易している証拠の品だ。しかし、将曹は調所を殺し、これに罪を被せるという手段に出た。休之助らは今度は久光暗殺の策を練った。小太郎が江戸に戻って来たのはこんな時だった。小太郎は暗殺を買って出た。しかし、久光の純粋さに打たれ小太郎は斬れなかった。陰謀の根源は牧の呪法なのだ。邪道に走る牧の呪法を快しとしない同じ修験者の加治木玄之進は、小太郎に呪法の行える山は越後の黒姫、京の比叡、薩摩の烏帽子の三山しかないと調伏の祈祷所を教えた。自らも邪術を破らんと逆法をもって対したが牧の邪術にたおれた。小太郎は烏帽子岳頂上で遂に牧の祈祷所をさがしあてた。激闘がいつはてるともなく繰りひろげられた。

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