朱の花粉
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解説

週刊読売に連載された舟橋聖一の同名小説の映画化。柳井隆雄・大庭秀雄・高橋治が共同で脚色、「若い素顔」のコンビ大庭秀雄が監督し、厚田雄春が撮影した。

ストーリー

東京。戦後まもない頃。もと憲兵将校の浜名は闇ブローカーをやっていた。妻の菊絵につらくあたり、昔の女・加美子を家にひっぱりこんだ。浜名の弟・井太郎が菊絵をなぐさめた。雪の夜、菊絵は子の菊夫を背に家出した。井太郎は義姉のあとを追った。二人は菊夫を伊豆のもとの女中・お菅にあずけ、銀座の闇ずし屋「すし徳」に住みこんだ。菊絵には忘れられぬ男がいた。女学校のときの教師・武中だ。父の命令で強引に軍人の浜名との縁談が進んだ。卑劣にも、浜名は武中を自由主義者として逮捕し、釈放のひきかえに結婚を迫った。菊絵は武中のために浜名に嫁いだ。武中はまもなく出征し、何も知らなかった。--旧友の千種から、武中が復員し、金沢で北欧文学のホン訳をしているとわかった。すし徳が警察の手入れを受け、菊絵らはナイト・クラブ“ホワイト・レイン”につとめ変えた。女給とボーイとして。浜名がかぎつけて来たが、支配人が追っぱらった。伊豆の菊夫に会うのが菊絵の喜びだった。“北陸新協”の東京公演があり、武中がホン訳と演出を受持った。菊絵は公演を見たが、武中に会う勇気はなかった。浜名はお菅をだまし、菊夫を連れ去った。菊絵は淋しさを酒でまぎらわせた。武中の出版記念会に、菊絵は井太郎のすすめで出た。武中に、あの時のことを話した。が、彼は冷やかに過去のことは忘れようというばかりだ。彼女はうちひしがれ、酒をあおった。井太郎は義姉との生活をうちきり、出ていった。自分の気持をおさえきれなくなるから。一年後菊絵は浜名のもとに帰っていった。菊夫の母であることを思い知ったからだ。浜名は自分の行動を悔い、喜んで迎えた。が、彼は密輸の仕事にクビをつっこんでいた。その船が巡視船に追われ、抵抗し、浜名は銃弾で死んだ。--武中が人妻の雑誌記者きね子に無理心中されかけたのが、同じ日だった。菊絵は葬式がすんだあと、病院に彼をたずねた。武中はいつかの冷い態度をわび、北海道へ行って立直ろうといった。--井太郎は東北のダム工場で働いていた。武中と菊絵母子の汽車をひそかに彼が見送っていた。...

スタッフ

監督
脚色
柳井隆雄
大庭秀雄
高橋治
原作
舟橋聖一
製作
細谷辰雄
制作補
小松秀雄
撮影
厚田雄春
美術
芳野尹孝
音楽
池田正義
録音
栗田周十郎
照明
石渡健蔵

キャスト

作品データ

製作年 1960年
製作国 日本
上映時間 82分

提供:株式会社キネマ旬報社

DVD・ブルーレイ

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