ひも

劇場公開日:

解説

「おんなの渦と淵と流れ」の成澤昌茂と「若き日の次郎長 東海道のつむじ風」の小野竜之助が共同でシナリオを執筆「鬼検事」の関川秀雄が監督した風俗もの。撮影は「ならず者(1964)」の林七郎。

1965年製作/86分/日本
原題:Sex Peddlers
配給:東映
劇場公開日:1965年1月30日

ストーリー

瞳れの東京に出て来た家出娘河本静江は、街のグレン隊村田浩にしこまれて、バー“慕情”のホステスとなった。懸命に働いて浩と夫婦になりたい。静江はそれだけを考えていた。だが浩は、組から預った店を流行らせて、あがりをよくして、いつか自分も大幹部の金バッジを胸にしたいという野心があった。雇れマダムのトミ子と関係するのも、静江に身体を売らすのも浩にとっては手段に他ならなかった。浩の口車にのって、爛れた生活を送る久保秋子から、自分が出世の道具に使われていると聞いた静江は怒り狂った。そして、トミ子と寝ている浩を見た静江は、浩から逃げようと、“慕情”を出た。だが連れ戻されて、残忍なリンチを受け、また浩のために働くことになった。同じ頃秋子は、浩の兄貴分峰に十万円で売り渡され酷使されて、狂人となっていた。二度と逃すまいとする浩の愛撫に身をゆだねながら、静江は以前の自分ではないのに気づいていた。金だけが頼りになる、静江の心は叫んでいた。秋子の代りに、峰の許に移った静江は必死に動いた。金蔓を取られた浩は、トミ子に客を取らした。だが、通りすがりの客にトミ子は絞殺されてしまった。組長の命令で“慕情”は峰の手に渡った。功績を認められた浩は、金バッチを輝やかせながら、一匹狼で街を歩いた。そして“慕情”のマダムになった静江は、十七歳の小娘に、自分が教わった通りの客扱いを教えるのだった。

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