忍び大名

劇場公開日:

解説

「人斬り笠」の比佐芳武がオリジナル・シナリオを執筆、「残月大川流し」の佐々木康が監督した時代劇。撮影は「血と砂の決闘」の山岸長樹。

1964年製作/88分/日本
配給:東映
劇場公開日:1964年1月25日

ストーリー

加賀藩主前田侯の嫡男勝丸は、側室お半の方と側用人大沢内蔵丞との間の不義の子、安之助との嫡男争いの中で不遇の身をかこっていた。一方石川寅次郎という勝丸派の男はお忍びで大沢一派の悪事にさぐりを入れていた。時も時、水戸の江戸藩邸に加賀藩の内情暴露の書状が投げこまれた。これを知った水戸黄門も真偽を確かめるべく寅次郎と同じ長屋に住みついた。寅次郎を同志原田に尾行させた大沢は剣客犬上一門に襲撃させたが、寅次郎は一命をとりとめたものの意識不明に陥った。この苦渋を見た勝丸は大沢派と闘い家督を継ぐことを決意した。勝丸の理解者である利加も加勢し黄門も犬上道場を探らせた。利加は安之助君が不義の子であることを知ったが、大沢の手によって蛇倉に捕われた。大沢は事の露見を恐れて勝丸毒殺を企て親子対面をはばんだ。一方勝丸派は、勝丸が毒にあたったと見せかけて黄門と助け出された利加らは国入りする綱紀の行列を追った。大沢一派は安之助の跡目相続を急ぐあまり道中で綱紀を暗殺しようと計った。勝丸も早くもその動勢を感じ大沢一派と決着をつけようとした。陰謀露見と知った大沢と必死の勝丸の前に砂埃りをあげてかけつけた騎馬一騎、病身に鞭うった寅次郎の姿であった。

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