スター誕生(1963)

劇場公開日:

解説

菊田一夫原作の舞台劇を椎名竜治が脚色、「恋と出世に強くなれ!」の酒井欣也が監督した音楽劇。撮影はコンビの小原治夫。

1963年製作/98分/日本
配給:松竹
劇場公開日:1963年4月6日

ストーリー

信濃路を行く旅廻りの谷崎八千代一座は不入り続きで三度の食事も事欠く始末、娘のカオルはその原因が時代離れした演し物にあることは知っていたが、八千代は耳を貸そうとしなかった。ストリッパーの花子と浪曲師の曇月、タップの中野兄弟が泣く泣く逃げ出し、あとに残ったのはアコーデオン弾きの久八など数人。哀しい思いを歌っていたカオルの歌が余命少ない子供の心を捉え、彼女はその子供の父親海老谷と知り合った。芸能人の世話を道楽にしているという彼との再会を約して次の公演地に向ったカオルはそこで出演中の歌手、藤田博に強引な売込みを計り、認められて上京することになった。念願の東京でカオルと久八は花子・曇月夫婦にめぐり逢いおんぼろアパートに住込んだ。藤田の弟子になったカオルの毎日は、劇場やスタジオに付き人として働いているだけで歌を教えてもらうどころではなかった。ある日突然、舞台の上で藤田の声が止まり、病状が長びくにつれてスターの座も崩れて行った。再起不能の彼を見捨てて弟子たちは去って行き、やがてマスコミからも見離された彼を優しく看護するのはカオル一人になってしまった。カオルの愛情に心うたれた藤田は、レコード会社の浜村専務に手紙を託して、自らの姿を隠してしまった。失意のカオルは久八に励まされ、めぐり会った海老谷の口添えでレコード会社に赴いた。やがてカオルの華々しいデビュー。次々にヒット曲を発表した彼女は見事新人賞を獲得した。数日を経て、地方公演に出かけたカオルは艶歌師となった藤田とめぐり逢い、二人は再び強い愛情で結ばれた。作曲家として再出発を期した藤田は、やがてカオルのリサイタルの演出を担当するほど自信を取戻し、そのリサイルには花子や名を上げた中野兄弟も駈けつけてきた。七色のスポットの中で唄うカオルの晴れ姿、意地を捨てて駈けつけた八千代の頬には熱い涙が流れていった。

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