銀座っ子物語

劇場公開日:

解説

笠原良三・井上海次の共同脚本を、「第六の容疑者」の井上海次が監督した、スポーツマン三兄弟を中心に描く明朗編。撮影は「鎮花祭」の中川芳久。

1961年製作/94分/日本
原題:The Ginza Three Boys
配給:大映
劇場公開日:1961年1月3日

ストーリー

長男の一郎は元レスリングの選手権保持者で今はスポーツ連盟事務所の主事、次男の雄二はアメリカンフットボールの選手で紡績会社のサービスステーションに勤務、三男の修三は学生ボクシングライト級のチャンピオン。だが父親清吉は、誰一人家業の呉服屋をつぎそうもないのに不満だった。もっとも近所の評判は大変で、娘たちは三人のうち誰でもいいから結婚したいとモーションをかける。家に同居している親戚の娘セツ子や喫茶店の娘桃子も同様なのだが、三人は相手にしない。三人が三人とも絶世の美人に会って一目惚れしてしまったのだ。その問題の女性は千加美である。雄二は彼女を試合に招待したがミスを重ね、まず失格の線が濃くなった。修三もボクシングの試合に招いたが、彼女に気をとられているうちにパンチをくいKOされてしまった。一郎もご同様である。母校でコーチをしている所へ千加美を誘いこれも失敗。父の清吉の遊びぐせが治らないのに意を決した母のきくが家出をした。その原因が千加美が注文した着物をバーのマダムにやってしまったからだと聞いた三人は、父を土蔵に監禁した。だが敵もさるもの、こっそり裏窓から逃げ出してまたバー通い。ある時、清吉がヨタ者に因縁をつけられた。急を聞いて駈けつけた三人。大乱闘の末、三人はブタ箱入り。千加美が彼らをひき取りにやって来た。彼女の一郎への態度から雄二と修三は千加美を一郎にゆずることにした。雄二はセツ子、修三は桃子の許へ駈けつけるのだった。

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映画レビュー

4.58年ぶりに鑑賞

2023年11月19日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

初見は、2015年12月31日(大晦日)、角川シネマ新宿「若尾文子映画祭アンコール」にて鑑賞。
大晦日に、映画館の大きなスクリーンで若尾文子主演作を観られる幸せ。
更に、この『銀座っ子物語』は1961年のカラー映画で綺麗な映像、物語も楽しくて最高であった。

三人の若者が銀座の街を早朝ジョギングするシーンから始まる。
ある着物屋の主人夫妻(中村鴈治郎と三益愛子)には三人のイケメン&スポーツマンの息子(川崎敬三、川口浩、本郷功次郎)が居る。三人の個性の描き分けが上手かった。

その三人が、それぞれ別の場所で、高級ホテル社長の美しき令嬢(若尾文子)と出会ってのぼせ上がる。そのうち、三人が同じ女性を好きになっていることが分かって正々堂々と競い合うという楽しいドラマ。

印象的だったのは、長男(川崎敬三)が初対面で「令嬢の顔がグルグルと回るシーン」は工夫された映像。

若尾文子も「ブルーの大きな襟が付いたオシャレな洋服」、「艶やかな和服」などカラー映像が映える美しさであった。

若尾文子の主演カラー映画の中でも「素晴らしく楽しい映画」に入る作品であった。

また、相変わらず、中村鴈治郎もイイ味を出していて、これまた楽しかった。

映画館で大笑いできる幸せは、こういう映画を観る時に味わえる。

★初見時には未ソフト化作品だったが、本日(2023年11月18日)、購入DVDで約8年ぶりの鑑賞。やはり楽しい。

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たいちぃ
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