しあわせ(1974)
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しあわせ(1974)

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解説

ガンのために余命いくばくもない娘の短い一生と、彼女を暖かく見守る夫と母の愛情を描く。原作は橋田寿賀子のテレビ・ドラマ「愛といのち」。脚本・監督は「恋の夏」の恩地日出夫、撮影は「狼の紋章」の上田正治がそれぞれ担当。

ストーリー

加納直子は、自動車整備工場に勤める南信隆との結婚式を十日後に控えていた。直子の母・綾は、直子が前々から胃痛を訴えて通っている、大学病院の担当医・井村に呼び出された。そして、直子は胃ガンで手術しても治る見込みはない、と告げられた。綾から直子がガンであると知らされた信隆は、たとえ直子が半年の命でも、二人で幸福な家庭をつくろう、と決心するのだった。やがて二人は結婚した。青い海が果てしなく広がる海辺で、直子は信隆に抱かれながら童謡を口ずさむ。楽しい新婚旅行だった。直子の明るい新妻姿も三ヵ月が過ぎた。ある夜、信隆の押し殺した鳴咽かもれていた。目を覚ました直子は、信隆の胸の中に入り、いつになく激しく燃えた。直子の安らかな寝顔から離れた信隆は台所のガス栓を開いた。幸福の絶頂にあるときに一緒の死を選んだのだった。異常な状態に気づいた直子がガスを止めた。直子は自分の命が残り少ないことを知った……。年が明け、直子が成人の日を迎えた日に、医師から妊娠したと言われた。だがそれは、胃の方から来ている吐き気で、直子をいやす言葉にすぎなかった。妊娠したと信じ喜ぶ直子を見て、信隆はただじっと耐え、綾は何枚ものおむつを縫った。最早、直子に体力の限界が来て、家事はもとより、食事も受けつけなくなり入院することになった。直子は、信隆と母に今日までの短い間、女としての幸福を生きられた事を感謝するのだった。直子は最後の望みとして、二人で行ったあの海をもう一度、見たいと言った。信隆は、直子の願いをかなえるために医師の反対を押しきり、彼女を車に乗せ、深夜の国道を走らせた。空も海も赤く染まり始めた海辺に、直子と信隆がいる。海を見つめている今の直子は、死にたくない、と思うのだった。朝日の輝く中で直子の唇から、ほとんど息だけの歌声が……「たき火だ、たき火だ、落葉たき……」。波の音の中に、道子の歌声がかすかに聞える……。...

スタッフ

監督
脚本
恩地日出夫
原作
橋田寿賀子
企画
石井ふく子
製作
山田順彦
藤井浩明
撮影
上田正治
美術
本多好文
音楽
武満徹
録音
林頴四郎
照明
森弘充
編集
黒岩義民
助監督
今村一平
スチル
中尾孝

キャスト

作品データ

製作年 1974年
製作国 日本
配給 東宝
上映時間 87分

提供:株式会社キネマ旬報社

DVD・ブルーレイ

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