エリア88

劇場公開日:

解説

中東の外国人部隊でパイロットとして戦う日本人の姿を描くオリジナルビデオ・アニメの劇場公開版。原作は『少年ビッグコミック』連載中の新谷かおるの同名漫画、脚本は「宇宙戦士 バルディオス」の酒井あきよし、監督は同作の鳥海永行がそれぞれ担当。

1985年製作/98分/日本
配給:東映クラシックフィルム
劇場公開日:1985年7月20日

ストーリー

中東のアスラン王国では、政府軍と反政府軍の内戦がくりひろげられていた。ここ、外国人部隊を擁したエリア88でも司令官サキ以下、各国からの戦闘のプロが血みどろの戦いを連日くりひろげている。その中の一人、風間真は大和航空の海外実習生として将来を優望視されていたが、同じ実習生の神崎にハメられて、外国人部隊入りした日本人だ。早く日本に帰りたいが、3年間の契約期間をすぎるか、百五十万ドルの違約金を支払う以外に帰国の道はなく、エリア88でもナンバー1をあらそういきおいで敵機を撃ちおとす優秀なパイロットとして活躍している。ある日、エリア88に日本人カメラマンのロッキーが来て、風間の取材をする。その写真が雑誌をかざり、風間の恋人で大和航空の社長令嬢・涼子の目にとまり、彼女は中東へ旅立つ。一方、激戦でボリスなど仲間を次々と失った風間は百五十万ドルにあと一息という所で、愛機をなくし、一からスタートという運命。涼子の中東行きを知った神崎は、フランスで風間暗殺を組織に依頼。ドゴール空港から中東行きのジャンボ機に乗る涼子。同機は同じく乗っていたサキ暗殺のため爆発物をとりつけられ、呼び出されたエリア88の風間らの戦闘機の機銃そう射によって爆弾はとりはずされた。組織の魔手もかわした風間にとって帰国の日はいつか--。風間との再会を果たせなかった涼子。今日もエリア88は戦闘態勢に入っていた。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

5.0スタジオぴえろ入魂の作画と刈り込まれたストーリー。

2021年2月21日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

親友に裏切りにより入隊させられた最前線の傭兵部隊でパイロットの風間真は、日本に帰る為に死闘をくぐり抜ける。

新谷かおるの名作漫画のアニメ化で、当初はオリジナルビデオで2本の前後編二本で発売されたが、再編集されて劇場公開された本作は、当時の有力アニメスタジオだったスタジオぴえろの総力を駆使した作画で、素晴らしいメカ描写を見せてくれる。

冒頭でT-55戦車部隊を攻撃するF8クルセーダーのばら撒かれる20ミリ機関砲の薬莢描写から、凝っており戦闘機こ旋回着陸場面や戦車の破壊描写なども素晴らしい作画で、原作以上の見せ場を提示して引き込まれる。

そういえば、アニメで薬莢がばら撒かれる場面をガッチリ描写したのも、スタジオぴえろが、押井守を招いて作ったオリジナルビデオアニメの『ダロス』が最初だったはず。

旅客機の羽根に仕掛けられた時限爆弾を削ぎ落とす場面の舐めるように進むスピード感なども冒頭の場面と上下が入れ替わり対になる演出と作画が良い。

キャラクターのデザインもマンガを踏襲しており、声優陣も吹き替えなどでも活躍するベテランが多くて安定感がある。
個人的には、ミッキー役の冨山敬やマッコイ爺さんの家弓家正と意外とハマっているサキ役の志垣太郎などの芸達者が嬉しい。

タツノコプロなどで活躍したベテラン監督の鳥海永行と酒井あきよしが担当してストーリーや展開などもコンパクトにまとめてあり、過不足なく分かりやすい。

三銃士で有名なデュマの『モンテ・クリフト伯』をベースにしている膨大な原作を全て描いている訳では無いが、2000年代にリメイクされたTVアニメ作品よりこちらの方か数段上手な出来映えで楽しめるが、満足度は、本作の続編にあたるオリジナルビデオアニメーションの『エリア88 ACTIII 燃える蜃気楼』が頂点になっている。
個人的にはこの『エリア88 ACTIII 燃える蜃気楼』が構成と見せ場の盛り方が素晴らしい出来で、一番映画になっていると思う。(劇場公開されて無いけど)

「新谷かおるARTWORKS」発売を記念して書込みました。

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ミラーズ

4.5誰も書き込んで無かった。(^_^;)

2020年11月13日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

興奮

知的

難しい

原作は全巻持ってました。
映画もアニメも雰囲気だけ楽しめればって程度。
でも、時間の制約と予算を考えるとこんなモンかと。
この作品が今の時代のモノだったら、シンの愛機は何になるのかな?

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ぷぅ
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