青島アパートの夏

劇場公開日:

解説

ひ弱なインテリ作家、やくざまがいの個人経営者、格好をつけたがる党政治幹部の三人を主人公に、市場経済導入が人々に及ぼす影響をユーモラスに描いた。監督は、官僚主義批判の映画と評価を受けた「黒砲事件」の黄建新(ホアン・チェンシン)。主演は中国の漫才スター、憑鞏(フォン・コン)、テレビで人気の牛振華(ニウ・チェンホワ)、二枚目中年スターの達式常(ター・シーチャン)。

1992年製作/中国
原題:Stand Up, Don't Bent Over 站直[口羅]、別[足八]下
配給:東光徳間
劇場公開日:1993年11月27日

ストーリー

作家高文(フォン・コン)とその妻(チャン・ルー)は、親から独立して青島のアパートに引っ越すことになった。アパートには隣近所に迷惑ばかりかけるトラブル・メーカーの張(ニウ・チェンホワ)一家と、張と仲の悪い党幹部劉(ター・シーチャン)がいた。しかし、党の呼びかけに応じて事業を始めた張は、熱帯魚を飼育して販売する仕事で大成功、利益を上げてしまう。劉は張の様子が気に入らず、大学入試に失敗した娘の劉美(シュイ・ルー)をスパイとして張の会社、養竜魚公司に入社させた。しかし、張には仕事面でやましいところはなく、それどころか劉美と張の秘書、小恵(リウ・シアオホイ)をディスコに連れて行ったり、洋服を買ってくれたりした。劉夫妻は、何もなくて洋服など買ってくれるわけがないと劉美を叱りつけるが、劉美は病院に行って身の潔白を証明し、養竜魚公司もやめてしまうのだった。劉は自分も儲けたいと考え、養竜魚公司に卸している餌をおさえた。困った張はアパートに餌を捕ってくるアルバイトを募集した。アパートの中の人々が小魚捕りを始め、ついに高文はアパートの留守番役を押し付けられてしまう。そうこうするうち、張と劉はすっかり団結していた。養竜魚公司はますます大きくなり、高文の部屋まで進出する計画になった。高文はいまの仕事が終わったらアパートを出ると告げるが、アパートの連中から嫌がらせを受け、しかたなく新しいアパートに引っ越すことにした。引っ越しの朝、アパートの住人たちと高文は記念写真を撮った。

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