カプリチオ

解説

「最後の一兵まで」「スパイ戦線を衝く」のカール・リッターが製作・監督したもので、脚本はフェリックス・リュッケンドルフとルード・リッターが協力書卸した。主演は「白鳥の舞」「会議は踊る」のリリアン・ハーヴェイで、「愛国の騎士(1936)」のヴィクトル・シュタール、「紅天夢」「春のいざなひ」のパウル・ケンプ、「モスコーの夜は更けて」のアリベルト・ヴェッシャー、「スパイ戦線を衝く」のパウル・ダールケ、「ヴアリエテの乙女」のアントン・インカンプ等が助演している。キャメラとセットは「最後の一兵まで」に参与したギュンター・アンデルスとワルター・レーリッヒがそれぞれ担当し音楽は「早春(1936)」「乞食学生」のアロイス・メリヒャルがつけた。

1938年製作/95分/ドイツ
原題:Capriccio

ストーリー

自分の死後に巨万の富を相続すべき孫娘のマドローヌを、祖父の老将軍は武芸百般その他、すべて男まさりに育て上げた。彼女の後見人セゼールは、報酬を目当に彼女を知事バルブルースの妻に世話しようとした。マドローヌが手厳しくはねつけると、我侭者だというので彼女を修道院へ入れた。閉口した彼女は、送られた写真を見ると知事は素敵に立派な青年なので、その結婚を承知する。しかし知事の邸へ乗込んでみると、写真の青年とは全く別のビア樽のように肥った男である。知事の方でもマドローヌを肥った女だと期待していたので、立腹して仲人のセゼールに喰って掛った。マドローヌも怒ってその場を飛出し、男装して森の酒場へ逃げ、そこで知事の従弟フェルナンとその友アンリに見つかる。そして三人は義兄弟の約束をする。女である事がばれるのを恐れたマドローヌは、何とかして逃出そうとするが、機会を得ず、三人はとある田舎町に到着した。この附近に二人の美しい娘を持つ伯爵夫人があった。ドン・ファンと名乗るマドローヌの正体に不審を抱いたフェルナンは、その素姓を知るため一計を案じ、伯爵夫人の姉娘を自分がめとり、ドン・ファンには妹娘と結婚させる事にした。ところがドン・ファンが妹娘を侮辱したというので、フェルナンは彼女のためにドン・ファンと決闘することになる。この争いではマドローヌが勝ったけれども、答弁がしどろもどろなので捕われの身となる。花嫁の失踪以来不気嫌な知事は、早く彼女を探し出せとセゼールを責めている時、フェルナンがマドローヌを連れて帰る。その時はすでに二人は愛し合う仲となっていた。怒った知事は二人を裁判に付したが、マドローヌの証人としてやって来た修道院の女の中に、知事は以前自分が目をつけていた肥っちょのシャルロットを見つけて大喜び、結局知事とシャルロット、フェルナンとマドローヌの結婚がなりたつ事になる。

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