偽むらさき
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解説

「南の哀愁」「アトランティド」のブリギッテ・ヘルムと「朝やけ」「女の心」のルドルフ・フォルスターとが組んで主演するグレゴール・ラビノヴィッチ作品で、「未完成交響楽(1933)」「維納の花嫁」のワルター・ライシュが脚本を書き「F・P一号応答なし」「若きハイデルベルヒ」と同じくカール・ハートルが監督した。助演者はルチー・エングリッシュ、「トンネル」「モナ・リザの失踪」のグスタフ・グリュントゲンスを始めとして、「維納の花嫁」のオスカー・ジマ、「黒衣の処女」のマチアス・ヴィーマン、「黒鯨亭」のマックス・ギュルストルフ、「春のパレード」のテオ・リンゲン、等である。音楽は「F・P一号応答なし」のアラン・グレイ、撮影は「黒騎士」「未完成交響楽(1933)」のフランツ・プラナー、がそれぞれ担任した。

ストーリー

ジャネットは映画撮影所のほんのエキストラ・ガールだった。ところが、或る日、モンテ・クリスト伯爵夫人という素晴らしい役を与えられて有頂天になって喜んだ。だが、実際は、この役はホテルの前に自動車で着くだけの役なのだった。しかし、撮影中に、彼女は後先きの考えもなくなって、自動車を飛ばすと、サン・モリッツのホテルに行った。ホテルでは堂々たる貴婦人の御入来だというので下にも置かず持てなしをする。実はジャネットはモンテ・クリスト伯爵夫人の名を記した撮影用のトランクを提げただけだというのに。しかも、このトランクの中味は紙屑だけである。ところが、このトランクが盗まれた。ホテル中の騒ぎになった。するとジャネットの前に男爵と自称する男が現れた。昨夜の盗賊は実はこの男なのだ、がトランクの中味を見て、さては彼女も己れと同じく詐欺師だと思い違え、彼女とグルになって一仕事しに来たのである。ホテルでは盗難を内密に済ますため伯爵夫人のいうままに巨額の金額を弁償した。夫人の背後に男爵がいたことは言う迄もない。ところが、この同じホテルにルモウスキーという風采の立派な紳士がいたが、彼はジャネットと男爵との一挙一動を見守っていた。彼は彼女に心惹かれている様子なのだが、同時に彼女の素性も知っているらしい。だが、このルモウスキーというのは実は有名な詐欺師なのだ。警察などを鼻であしらう男なのだ。そして最後に、彼はジャネットを助けサン・モリッツから出してやった。それは彼が彼女を愛するがためだった。だが、この愛は彼に大きな犠牲を要求した。この、娘を助けるために、彼は二十年間も法網をくぐり、警察の眼をくらまして来たというのに、男爵の如き小悪党に密告され、そして警察の手が彼の身に廻って来たのである。...

作品データ

原題 Die Grafin von Monte Christo
製作年 1931年
製作国 ドイツ

提供:株式会社キネマ旬報社

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