恋の焔(1930・イタリア)

解説

モンクトン・ホッフェがストーリーを書き脚本に組立てたものに基づき「成金」「モンナ・ヴンナ」のリヒャルト・アイヒベルクが監督した映画で主なる出演者は「ピカデリィ」のアンナ・メイ・ウォン、ジョージ・シュメル、ジョン・ロングデン、モナ・ゴヤなどである。

1930年製作/イギリス
原題:Flame of Love

ストーリー

ロシア帝制華やかなりし頃ロシア国境附近に起こった武官と美しい舞姫との悲恋物語。中国曲芸団のハイタンは国境地方の駐屯軍を指揮する大公の属官ポリスと熱烈な恋に陥った。彼女は恋人にすべてを捧げた。フランス女のイヴェットも若きポリスに熱情を捧げたがポリスがハイタンに夢中になっているので少なからず嫉妬に胸を燃やすのであった。或る日、絶対権力の大公が宴会の席上でハイタンのあでやかな容姿を見てから彼女に野心を抱きはじめた。大公はハイタンをカフェー・オルフォイムに招待しようとポリスにその交渉を命ずる。ハイタンは一度は拒絶したものの愛人ポリスの困惑とその前途を思う時、大公の招待を否定する出来なくなって遂いに承諾した。ハイタンの弟ウォン・フーはこの事を心痛して姉を守るために給仕となってカフェーへ入り込む。ポリスもハイタンを連れて大公の許に来たものの心穏やかでなく室外に焦心するばかりであった。室内では大公はハイタンに迫った。悲鳴を聞きつけたウォン・フーはいきなり飛び込んで大公を撃ったが弾は外れて腕を掠めたにすぎなかった。ハイタンの哀訴も許されず大公はウォン・フーを捕縛した。翌日、ポリスもまたウォン・フー助命のため大公を説いたが却ってハイタンとの仲を大公に感ずかれ結果は不利にすすみ死刑と決定した。術策つきたハイタンは弟を救うため己れの身を犠牲にして大公の許に駆けつけ哀れ犠牲の祭壇に登った。辛うじてウォン・フーの命は救われた。然し彼女にとってはその総てが終わりであった。命を捧げていた恋人を裏切る結果となり遂いにハイタンは毒を仰いで恋人の腕に身も心も投げかけて短い一生を閉じて行った。

全文を読む(ネタバレを含む場合あり)

スタッフ・キャスト

全てのスタッフ・キャストを見る

映画レビュー

映画レビュー募集中!

この作品にレビューはまだ投稿されていません。
皆さまのレビューをお待ちしています。
みんなに感想を伝えましょう!

レビューを書く