バーデン・バーデンの醜聞

解説

「妖花アラウネ(1927)」「金」等のブリギッテ・ヘルム嬢が主演する映画で、「水泳女人国」のエリッヒ・ワシュネック氏がゲオルク・フレーシェル氏の原作に基づいて監督映画化したもの、主演者のほかにヘンリー・スチュアート氏、リリー・アレクサンドラ嬢、エルンスト・シュタール・ナハバール氏等が主演している。(無声)

1929年製作/ドイツ
原題:Scandal in Baden-Baden

ストーリー

若い踊り子ヴェラ・カーステンは長いこと仕事がない。或る日当てもなく公園附近を歩いている時過って自動車につき当ってしまう。自動車の主は工業界の大立物で各方面に非常な勢力をもつジョン・リーズであった。幸いにヴェラは怪我を免れたが彼女が不幸な境遇にいることを知ったリーズは彼女に同情した。そこでリーズは或る有名な劇場の支配人に彼女を紹介してやる。ヴェラはようやくこれで仕事にありつけた。がその世話がすみと同時にリーズは忘れるともなく彼女のことを忘れてしまう。その劇場の支配人エドガー・メロックはリーズがヴェラのために骨を折ってやるのを見て彼女をこの百万長者の情人だと思い込んでしまう。腹に一物ある彼はヴェラに出世させてやることを約しリーズの名を彼女のパトロンとして宣伝したのでヴェラはだんだん有名な女となって行った。そこでエドガーは彼女にもっとえらくなるには国際的な社交場バーデン・バーデンに行かなくては駄目だとすすめる。ヴェラが彼の言葉に従ってバーデン・バーデンへ赴く途中矢張り同地へ行こうとしているエゴン・フォン・ヴァルデン男爵と知り合いになる。そして二人は恋に陥ちる。ヴェラがヴァルデンと恋仲となっては具合が悪いと思ったエドガーは彼女がリーズの情人であるとヴァルデンに話す。ヴァルデンはそれを信じ彼女から裏切られたと思ってしまう。ヴェラをだしに使って各方面から金を借りたエドガーは支払不能を繕うためにリーズが近い内に来て全部の借財を払ってくれるという噂を撒く。所が実際にリーズが来るという知らせにエドガーは狼狽する。ヴァルデンの以前の情婦フェルナンデは恋仇のヴェラを憎み折柄バーデン・バーデンを訪れたリーズに面会してヴェラには他の男があると告げた。だがリーズはヴェラという名を思い出せない。フェルナンデは忽ちヴェラは詐欺師でリーズとは何等の関係もないとふれ廻る。エドガーに金を貸している人々はヴェラを告訴する。彼女がまさに捕縛されようとした時昔を思い出したリーズが現われてヴェラを救う。そして高飛びしかかっていたエドガーは捕えられる。これでヴェラと男爵との誤解はとけリーズの計いで二人は固く結ばれるにいたる。

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