エックスプロージョン

解説

カール・グルーネ氏の監督したドイツシュテルン映画で、主役は「恋のネルスン」主演のリアネ・ハイト嬢である。相手としてオイゲン・クレッパー氏、ウォルター・ブラグマン氏等が出演して居る。無声。

1923年製作/ドイツ
原題:Explosion

ストーリー

ドイツセント・アントニイ坑山町は今や薄暮に包まれようとして居る。質朴な一坑夫トーマスは一日の労働を終えて家へ急ぐ途中森の中に倒れて居る一人の婦人を見出した。其の側には生後間もない赤子が眠って居た。トーマスは其の女を家へ引き取って介抱する。そして何時しか二人の間には新しい恋の芽生えが萌え出でた。しかし好人物のトーマスは彼女の過去に就いては何事も尋ねなかった。二人の楽しい結婚式の夜一人の男が現れた。そして楽しかるべき其の夜を全く破壊してしまった。それは彼女の昔の情人ジョージであった。彼女は其の男の子を宿した為に昔気質な父の怒りを受け家出をしたのであった。ジョージは昔の女に対して新しい情熱を感じて彼女に迫った。此に嫉妬の渦巻と恋の葛藤が起こった。トーマスがジョージを追って坑道内に入った時数日前からの湧出瓦斯にランプの火がうつり坑山内は一面火の海と化し大音響と共に爆発した。ジョージは死しトーマスは彼の危急を知って駈けつけた彼女を抱いたまま坑山内に閉じ込められ五日五晩全く飢餓の中に過ぎた。彼の父の努力救助隊の奔走によって彼等は半死の体を助けられた。この五日間の中にトーマスの頭髪は全く白くなったが彼の全身には再び青春の血が漲った。

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