ゲニーネ

解説

「カリガリ博士」と同じく原作はカール・マイヤー氏、監督はロベルト・ヴィーネ氏である。場面構成、背景、演技等すべて表現派様式を取り入れたもので、主演は「マダム・ルカミエー」等出演のドイツ名優フェルン・アンドラ嬢である。無声。

1920年製作/ドイツ
原題:Genine

ストーリー

ゲニーネは美しい女であったが血液宗教の女優であった為、血を欲求する女であった。彼女は奴隷市場でメロという風変わりな老人に買われ、篭の鳥の様に可愛がられたが血液に対する欲求が激しくなった。この不思議の家に唯一人出入りする理髪師の甥フロリアンはゲニーネを一度見て以来全く彼女の美に打たれ、彼女の命ずるままにメロを刺し殺した。メロの血潮に狂喜した彼女が、やがてフロリアンの血潮も彼女が欲する様になったのを知って彼は危うく逃れ帰ったが、その夜から怪しい熱病に犯された。メロの孫パーシーが久し振りにこの家を訪れた時、ゲニーネは彼に対して初めて恋を知った。パーシーの友人がメロの手記により彼女の素性を知り、真の人間に救いあげようとした時、失恋したフロリアンはゲニーネを殺し自分も相重なって死んだ。

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