殺人ゲーム

劇場公開日:

解説

「裏目の人生」でデビューしたアラン・ジェシュアが脚本・台詞・監督にあたった作品で、随所にマンガを挿入した異色作。なお、この作品は一九六七年カンヌ映画祭で最優秀脚本賞を受けている。撮影はジャック・ロバン、音楽はジャック・ルーシェが担当した。出演は「ピストン野郎」のジャン・ピエール・カッセル、「ナポリと女と泥棒たち」のクローディーヌ・オージェ、ミシェル・デュショッソワほか。

1967年製作/フランス
原題:Jeu de Massacre
配給:東和
劇場公開日:1968年5月25日

ストーリー

スイスのヌシャテル湖畔。ピエールとその妻ジャクリーヌ、ボブとその母ジュヌビエーブの四人が鏡のような湖面を見つめている。安らぎに似たこの光景は、見るものに、ふと不思議な想いを起こさせる。この四人が知りあったのは、ほんの数ヵ月前のことである……。ピエール(J・P・カッセル)は小説家。絵かきである妻のジャクリーヌ(C・オージェ)と組んでハードボイルド調の小説や連載マンガを書いていた。ある日、ボブ(M・デュショッソワ)という若者が訪れ、ピエールの大ファンだと語った。そして彼の小説の舞台である所に行き、ヒーローそこのけの体験をしたと、熱心に話すのだった。数日後、夫妻はボブのスイスの別荘に招かれた。父親が遺した莫大な財産で、母親と二人で、気ままに暮しているボブ。無邪気で人がよくて夢想家で、時には突拍子もない事件を起す息子に、母は心配してひそかに私立探偵をつけていた。そんな時ピエールに連載マンガの注文がきた。彼は、さりげなくボブに相談すると、案の定、すぐのってきた。そして、ヌシャテル銀行を襲う強盗の話をもちだした。そのうち、いつかボブはマンガに先行して銀行強盗を企てた。私立探偵とピエールとで寸前にやめさしたものの……。ピエールはボブの話をもとにしてマンガを書き始めた。題して“ヌシャテルの殺し屋”。ヒーローの名はミシェル・D。絵の方もボブをモデルにして、ジャクリーヌが絵筆をとった。仕事は順調に進み、ピエールの作品の方がボブの幻想に先行するようになった。するとボブは原稿を盗み読みし、マンガの主人公と同じ行動をとり始めた。マンガの物語はさらに進み主人公が恋人を誘拐し、警官に追いつめられて、ついに彼女を殺して自殺する--という話になった。ボブはジャクリーヌをつれて逃走した。しかし現実はマンガのようにはいかない。結局、母親の待つ別荘へ連れて帰された--。そしていま四人は、それぞれの思いを胸に夕暮の湖を見つめている。ボブは夢を見つづけ、母親はそんな息子を愛し、ピエールは小説を、ジャクリーヌは夫のために絵を、今後もかき続けていくことだろう。

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