奇襲戦隊

劇場公開日:

解説

J・P・シャブロルの小説を「七人目にかける男」のコスタ・ガブラスが脚色・監督した戦争アクションもの。撮影はジャン・トゥルニエ、音楽はミシェル・マーニュが担当している。出演は、「昼顔」のミシェル・ピッコリ、「ロシュフォールの恋人たち」のジャック・ペラン、「まぼろしの市街戦」のジャン・クロード・ブリアリ、「汚れた英雄」のジェラール・ブラン、「ダンケルク」のフランソワ・ペリエ、ブリュノ・クレメール、シャルル・ヴァネルなど。製作はレイモン・フレーメンとハリー・サルツマン。テクニカラー、テクニスコープ。

1967年製作/116分/フランス・イタリア合作
原題:L' Homme de Trop
配給:ユナイト
劇場公開日:1967年11月3日

ストーリー

フランス全土がナチス・ドイツによって占領されていた第二世界大戦中、カザル(B・クレメール)、ジャン(J・C・ブリアリ)、トーマ(G・ブラン)などをリーダーとし、神出鬼没の活躍ぶりでヒットラーの軍隊にさえも勇名をとどろかせていたレジスタンスの遊撃隊があった。ある日、遊撃隊は同胞たちの捕えられている収容所をおそい、死刑直前の十二人の愛国者を救い出したのだが、救い出したあとで数えてみると、十二人のつもりが、実際は十三人おり、しかもこの十三人目の男(M・ピッコリ)というのが名前も正体もわからぬという謎の人物だった。今さら無情に収容所に追い返えすこともできないし、それに非常の時でもあるので身元調査を一応おあずけにして、一行ははみだした男を引き連れたまま脱出行を続けた。しかし、ただでさえ疑惑と不安にさいなまれがちな道中である。あるいはこの男は、ドイツ側のスパイかもしれないという疑いもでて、人々の心は動揺し、情無用のインスタント処刑を要求する声さえとび出した。やがて本部からの連絡が入り、男は軍事にはまったく関係のない、平凡な罪で収容所に、放りこまれていただけで、スパイでも何でもないということが判明した。だが、遊撃隊の機密漏れを未然に防ぐためという理由で、男の処刑が決定し、その射殺の役目をトーマがおおせつかった。しかし、トーマはどうしても殺すことができずに、どたん場で男を逃がしてやった。ところがどうしたことか、男は再び帰って来た。そして結局メンバーの一員として働くことになった。だがこの男が一行の命とりとなってしまったのである。敵の襲撃のまっさい中に、男は自分たちのしかけた罠におち、大声をあげ、それが味方の不利となり、同士は次々と捕えられ、殺されていった。そして皮肉にも、死をまぬがれたのは、この男ただ一人だった。彼は英雄的な死という悲劇からもはみ出してしまったのである。悲しみとも喜びともつかない表情で、男は行く先も知らず、ひとり孤独な脱走の旅をつづけて行った。

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