悪者は地獄へ行け

劇場公開日:

解説

フランスの作家フレデリック・ダールの小説で、脚色と台詞は「男の争い」に出演し、この映画で第一回の演出をしているロベール・オッセンが「花咲ける騎士道」のルネ・ウェレルと共同して担当している。撮影は「赤と黒(1954)」のミシェル・ケルベ、主演は「愛の交響楽」のマリナ・ヴラディ、「その顔をかせ」のアンリ・ヴィダル、「想い出」のセルジュ・レジアニ。助演は、「女性の敵」のマルト・メルカディエ、「嘆きのテレーズ」のジャック・エデュビィ、「七つの大罪」のロベール・ダルバン。

1956年製作/フランス
原題:Les Salauds vont en Enfer
配給:映配
劇場公開日:1956年5月31日

ストーリー

死刑囚ゴーバンに対する刑の執行が、昔ながらのギロチンによって行なわれ、彼の遺書が、ゴーバンと同室の囚人レッドに渡された。--俺を売った裏切者はルデルかマッカールだ--これは全監房に直ぐ伝達される。ルデル(セルジュ・レジアニ)とマッカール(アンリ・ヴィダル)もこれを知り、冷い目で仲間から見られる。二人は脱獄を計画するようになる。たまたま、仲間からなぶりものにされていたケシエ(ロベール・オッセン)が会いにきた奥さんから別れ話をもちだされ自殺する。その葬儀のために囚人の大半が参列した。ルデルとマッカールはこの時とばかり二人の看守を倒し、制服とピストルを奪って脱獄し、通りかかった小型トラックを奪って一路北を指して逃走する。二人は途中でガソリン補給のためスタンドを襲うがルデルは番犬に右脚をかまれて傷をうけた。国道の要所要所には非常線が張られ、逃走が困難になるので二人は車を崖から捨て、徒歩で逃げのびる。二人は海岸沿いの沼沢の中を何日もの間、空腹に耐えて歩き続けた揚句、遂にポツンと立っている一軒家をみつけた。押入ってみると、一人の男がキャンバスに向って絵を書いていた。二人はその画家をピストルで威嚇する。そんな時、モデルになっているエヴァ(マリナ・ヴラディ)が帰って来る。不思議な魅力のある女だ。画家は反抗したために二人に殺される。後に残ったのはエヴァ一人だ。三人の奇妙な生活がその時から始まる。禁欲生活を送ってきた二人はエヴァに強くひかれて、何時しか女をめぐって、闘争が開始される。しかし、エヴァは画家の復讐を心に誓っていたから、自分の肉体の魅力を計算に入れて振舞った。こうした生活が続く中でマッカールはその家にあったジープの修理に全力を注ぎ、その甲斐あってエンジンがかかる。ルデルとマッカールはパリへ帰れるとばかり砂丘の上で踊り合う。そのすきにエヴァはジープに乗り二人に向って突進して来る。ルデルはピストルでタイヤを打ち抜く。驀走するジープはしぶきをあげて海に乗入れてしまった。マッカールはスパナーを握ってエヴァに迫り、ルデルはとっさにピストルでマッカールの背中を射つ。倒れるマッカールの姿にふとルデルは我に帰る。マッカールもルデルもエヴァの肉体に魅せられて、彼女に操られていたのだ。二人の共にしてきた苦労を思い友情にめざめたルデルは重傷のマッカールを背負って、砂浜を逃げて行く。恐ろしい死の“流砂”が彼等の行手にまちうけているともしらずに。

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