その顔をかせ

劇場公開日:

解説

港町マルセイユを背景とした密輸業者をめぐる活劇映画。監督は、作家から映画界に入りアベル・ガンスなどの助監督をつとめた「奇襲作戦命令」のエドモン・T・グレヴィル。脚本・台詞は「愛人ジュリエット」のジャック・ヴィオ、撮影は「バルテルミーの大虐殺」のアンリ・アルカン、音楽は「チャタレイ夫人の恋人(1955)」のジョゼフ・コスマが夫々担当した。主な出演者は「フレンチ・カンカン」のジャン・ギャバンを始め、「七つの大罪」のアンリ・ヴィダルとアンドレ・ドバール、シャンソンとストリップのエディット・ジョルジュ、「愛人ジュリエット」のジャン・ロジェ・コーシモンなど。仏エリゼー・フィルム製作による。

1954年製作/フランス
原題:Port du Desir
配給:ユニオン=映配
劇場公開日:1956年1月21日

ストーリー

マルセイユ港の入口に、“ヴィーブス”号が沈没している。港湾局はサルヴェイジ船のル・ケヴィック船長(ジャン・ギャバン)に引揚げを依頼した。沈没船船主ブラック(ジャン・ロジェ・コーシモン)は密輸業者の親分で沈没船の中には密輸煙草が水びたしになっている。しかも彼が殺した情婦シュザンヌの死体も隠されていた。船が引揚げられれば悪事は露見するので、ブラックはまず船長を酒と女で懐柔しようとしたが、この計画は失敗した。その頃、姉の行方をたずねてシュザンヌの妹マルチーヌ(アンドレ・ドバール)が港へやってきた。シュザンヌ探しの手がかりは、彼女と並んで写真に写っている男ブラックだった。マルチーヌはブラックを追求し、返答に窮した彼はマルチーヌを殺そうとした。辛うじて逃げ出したマルチーヌは酒場で働きながら姉を探そうと考えた。酒場には潜水夫ミッシェル(アンリ・ヴィダル)が入りびたっていた。ブラックの魔手は酒場へのびて、彼の手下に襲われたマルチーヌはル・ケヴィック船長に助けられた。船長は純真なマルチーヌに惹かれたが、彼女の心は若いミッシェルに傾いていた。酒場女ローラに夢中だったミッシェルもマルチーヌに愛を感じるようになった。引揚げ調査が始まり、海底に潜ったミッシェルは船内で若い女の死体を発見した。これを知ったブラック一味はミッシェルをも抹殺しようとした。危険の迫ったマルチーヌとミッシェルは黒人ババのアパートに隠れたが、ババは警察の情報係だった。ミッシェルに去られたル・ケヴィック船長は、止むなく自から海底に潜り、彼も女の死体を発見した。酒場女ローラは船長に危険を知らせようとしてブラックの手下に射殺され、隠れ家を見つけられたマルチーヌとミッシェルもブラックの家に檻禁された。やっとのことで脱出したマルチーヌが救いを求めに酒場へ駈けつけたとき、そこではブラックが船長を脅迫していた。折しもミッシェルを救い出した黒人ババが武装警察隊をつれて到着し、ギャング一味との間に銃弾戦が展開された。マルチーヌを楯に脱出しようとしたブラックも、ミッシェルの必死の体当りで逮捕され、兇悪な密輸業者の一味は壊滅した。ミッシェルとマルチーヌは結ばれ、ル・ケヴィック船長は若い二人の多幸を祈りつつ海上の船へかえっていった。

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