劇場公開日 2022年6月26日

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「オーストリアとフランスの青年がパリで出会い意気投合し、まるでドン・...」突然炎のごとく(1961) サチコさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5オーストリアとフランスの青年がパリで出会い意気投合し、まるでドン・...

2016年3月14日
iPhoneアプリから投稿

オーストリアとフランスの青年がパリで出会い意気投合し、まるでドン・キホーテとサンチョパンサのように離れがたい友情関係が生まれるんだけど、そこにファムファタル、ジャンヌ・モロー演じるカトリーヌが現れて、3人は互いに愛し合い長い時間を過ごすって話なんですが、
カトリーヌがこの二人以外にも次々愛人を作り瞬間的な愛をこなすんですが、
カトリーヌの人生には嫉妬が無く、彼女の苦しみは詩的で美的な苦しみしかないんです。
これは、これは、選ばれた女しか出来ない事ですが、嫉妬不要は大事な事だと思いました。
愛の形は様々で、男も女もそれぞれの愛し方が出てくる映画で、もし恋愛に行き詰まっているなら、ここに形の雛形があるかもしれないから鑑賞を勧めたいです。
友情も愛情も詰まった映画。
気質によって運命は決められちゃうのかなぁ。と思いました。
映像特典も豪華でトリュフォーが言う「いい人は、でも、面白い話にならないでしょ。」という旨の話に安心させられました。
ピカソが沢山と思ったら、原作者のロシェが美術愛好家でアメリカにピカソを広めたんだとか。
カトリーヌのモデルがマリー・ローランサンで、ロシェは恋人でもあったとか。
史実を調べて原作を読んで、もう一度観たい映画です。うわー、先生。って言いたくなる映画でした。

サチコ