悪の分岐点

劇場公開日:

解説

出所した三人の女がその夜までに辿ったセミ・ドキュメンタリードラマ。ジョン・ブロフィの原作を、製作者のモーリス・コーワンと共同で脚色した「砂漠の決闘」のジャック・リーが監督した。撮影はジェフリー・アンスワース、音楽をミッシャ・スポリアンスキーが担当した。出演者は「裸の鏡」のテレンス・モーガン、「戦塵末だ消えず」のイヴォンヌ・ミッチェル、「焦土作戦」のキャスリーン・ハリソン、「ピラミッド」のジョーン・コリンズなど。

1953年製作/イギリス
原題:Turn the Key Softy
配給:日本RKO
劇場公開日:1963年12月10日

ストーリー

朝八時、ロンドンの婦人刑務所の看守が三人の女を見送った。モニカ(イヴォンヌ・ミッチェル)はとりあえず友達のアパートに落つき、親切な社長に臨時採用してもらった。ステラ(ジョーン・コリンズ)はバスの車掌のボブと再会を喜んだ。キリアム婆さんは貧しいアパートに戻るが誰もが冷たい。彼女の飼い犬だけが彼女の生き甲斐になった。仕事をみつけて戻ったモニカはアパートの入口にデヴィッド(テレンス・モーガン)が侍っているのに驚いた。彼の仕事を手伝ったために刑を受けたのだ。正業についたという彼を信じて二人は夜を一緒に過した。三人の女たちは、再出発を祝ってのパーティーをすることを約していたが、幸わせな食事を共にした。食事の終った頃約束通りデヴィッドがモニカを迎えに来た。ところが彼は、金庫破りをするから手伝えと迫った。モニカは裏切られたと知って泣いたが、逃れ出る方はない。彼は金庫のダイヤルを合せはじめた。彼の外套をはおったモニカはそのポケットに鍵のあるのを思い出し、そっと逃げだした。ある男に発見されたデヴィッドは多勢の警官との対決の後、捕ってしまった。モニカは群がる人の中を涙顔でその場を立ち去ったが、救急車が路上の死体を収容しているのに出会った。犬をつかまえようとして轢れたキリアム婆さんと知り愕然とした。そして救急車の後を追う彼女の犬を連れて、モニカは立ち去って行った。

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